IBM 5576-003 |
---|
![]() ![]() |
|||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
製造元 | 日本アイ・ビー・エム | ||||||
諸元 |
|
||||||
Junk Point | NumLockはどこだ? | ||||||
多分にファンの贔屓目が混入していることを承知の上で敢えて書くのだが、PCの世界に初めて"Mobile"の概念を実現したのはThinkPad220ではないかと思う。 それまでのNotebookPCは「持ち運べる(Portable)」PCではあっても、「持ち運ぶ(Mobile)」PCではなかった。「可能である」ことと、「それを前提にできている」こととの間には天と地との開きが有るのである。ThinkPad700シリーズは持ち運ぶことが可能なA4ファイルサイズPCとして人気を博したが、ではアレを実際に常時携行していた人がどれくらいいたのか、筆者には疑問に思えてしかたがない。ましてやこんな巨人機は何をか言わんや、である。 そうしたMobileの発想がTrackPointを生み、そしてデスクトップにおける省スペースへと波及した....のかどうかは分からないが、ThinkPad同様にTrackPointを装備したSpaceSaverKeyboardが提供される。特にノートPCが本来のモバイルではなく、省スペースデスクトップとして使われる日本のようなお茶の間PC社会では、小型の代替キーボードは重宝がられる....はずである。逸般人はともかくそこまで一般人がこだわるかは不明だが。(5576-C01を自作の専用ケースに入れて出勤する筆者のような人間は除く) さて、そうした省スペースの潮流から見ると、このキーボードはどうよ?って感じである。 5576-001や、基本キー配列が同じ5576-002よりは省スペースだが、決して小さくはない。 添付の10キーパッドを接続して並べると、設置面積は001といい勝負で、分厚さと重さではソレを凌駕するのである。要はスペースセービングデバイスとしてはちょっと中途半端な存在なのである。 まぁ付属のカールコードの長さからして、10キーはキーボードと離れた位置での使用目的(例えば銀行窓口での顧客入力用とか)とも考えられるのだが、恐らくは持ち運んで別端末に接続....などという使用法は想定されていないであろう。 ....しかしながら5576-A01と同じスイッチ機構のすばらしいタッチゆえに、職場にもって行きたい衝動を抑えきれない筆者はやはり救いがたい。接続するノートのキーボードとは別ドライバを突っ込まなくてはならず、いったんつないでしまうとノート側のキーボードのスキャンコードが正しくなくなる可能性が高いと言うのに。 ちなみに、筆者宅ではKVMを使用しているのだが、5576-00xトリオはいずれもキーボード側から切り替えを実行すると、スキャンコードがおかしくなる現象が発生している。やはりこれは正しくPCのPS/2ポートにつないで使用するもので、とっかえひっかえ叩き比べ....といった使用法をとる代物ではないのかもしれない。それぞれに個性があって非常に面白いのだが。 |