IBM 5576-C01(66G8362/66G8363) |
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製造元 | 日本アイ・ビー・エム | ||||||
諸元 |
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Junk Point | Space Saver? | ||||||
そんなわけで、赤ポッチのニクい奴である。 筆者が無謀にも「A01と同じ」とブチかましたように、確かにバックリングスプリング構造を持つキーボードである。 だが同時に、その知ったかぶりに応じて件の店主がわざわざキートップを引っこ抜いて解説してくれた通り、この機は大量生産を是とする米国設計の代物である。精密を極め、整備性も良いが、コスト度外視の日本的発想から生まれたA01とは大分に趣の異なるタッチであるのだ。 某サイトでは5576-002と比較して「同じメカニカル(←この記述は誤り)でも『空気ばね台車』と『コイルばね台車』の違いくらい差がある」とあった。筆者は002(....は板バネなのだが^^;)を叩いたことがないのでその感触を知らないのだが、確かに同種のA01と比較してもかなり軽く、また「じゃきぃぃぃん」というリリース後の残響音が大きいと感じる。 その辺は「元々日本IBMが「(A01は)キーが固い」というユーザーの声を米国IBMに伝えて、バックリングスプリングのバネレートを下げたのではないか」と推察する向きもあるようで、それが事実ならそのことも要因のひとつとなるであろう(おぢゃんくさまだからかも知れないが)。 その点については筆者は、やや軽めのタッチと大き目の動作音が気になるといえばなるが、基本的には悪くない感触だと思っている。 それよりも自宅で今デスクトップ機(WindowsXP)で使ってみて、意外な盲点を発見した。 TrackPointドライバが当てられず、カーソル加速機能が使えないために、TrackPointの操作がかつてのThinkPad535のようにカッタルイのだ。 これは筆者の環境が「PS/2→USB変換ケーブル」を介して、HID準拠デバイスとして動作させているのが原因かも知れないが、KVMに直接つないでも同様にTrackPointのドライバを当てることができなかった。 もしここをご覧の方で、ドライバをインストールする方法をご存知の方がおられたら、ぜひご教示いただきたい。 -- 2007/0307追記 -- 上記のドライバ問題ですが、結局どういう経路をたどったのかを忘れてしまったがインストールできました(火暴)。 ....そうこうしながら、少し前から筆者のオフィス入力環境はすっかりC01になっている。 高速かつ定型な入力を必要とする筆者の職場では、C01のキータッチの軽さと、ホームポジションから手を離さずにポインタ操作ができるTrackPointが必須なのだ。 しかしながら粉末舞い上がる環境でひたすら叩きまくっているので、いまさらながら動作に若干の不安が出てきた。おぢゃんく様なのだから壊れて当然なのだが、このキーボードに対する筆者の馴染み具合は、すでにそれを許さない状況に至ってしまっている。 そんなわけで、オークションで予備機を購入した。 若干の不具合などがあったが、誠実な出品者のおかげで無事運用に至っている。初号機の2.5倍という値段も、今となっては「ド高ぇ〜」とは感じられない。 最初、底面からコードの出ている位置や、コードの長さが違うため「これは興味深い」というようなコメントを評価につけたのだが、よくよく見ると初号のおぢゃんく様は、底面のレールからケーブルのストレート部が外れていただけ...というボケをかましてしまった。 しかしながら律儀にケーブルを嵌め込むと、ケーブルが設置床面に接触して圧迫を受け、これが長期間続いたり、あるいはキーボード全体がズッたりしているうちに断線を招く遠因になるのではないかという気がした。 内部から底面へケーブルが生えているところは、ちょうど床面から1cmほどの切り欠きがあり、レールからケーブルをはずしておいたほうがストレスがかからない構造になっている。 .....で、筆者がこの中古の二号機を落札した直後、新品のC01が出品された。 どのような値動きになるか、若干の残念とともに興味を持って眺めていたが、最終的には81件の入札が殺到し、27,500円という狂乱価格で競り落とされた。 ネットでの評価を見ていると、いわゆる「IBM5576」シリーズの中でA01や002は高評価が定着しているが、「軽くて元気なだけ」「残響音が耳につく」といった玄人筋のネガティブ評価をヨソに、「軽快なクリック感で叩きやすい」「バックリングスプリングk/bにTrackPointは必須」などと、C01を"My best"に推す人も意外に多い。 いわば「隠れた名機」といったところなのだろうが、さりとていくら新品とはいえ3万円近くもの大枚を投入してまで入手したかったものなのか、筆者にはやや疑問である。 落札者にとって「Winner's curse」にならないことを切に願うのものである。 |