DELL SK-3210JP with Trackball |
---|
![]() |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
製造元 | DELL inc. | |||||||||
諸元 |
|
|||||||||
Junk Point | Ctrl+Xを憶えよう | |||||||||
異なる機能やオブジェクト達の融合は、コンシューマーに新たな世界を見せてくれるのだろうか。 先日、「日経BizGate」Web版に、『機能の引き算』がもたらす新たな商品価値」という記事が掲載されていた。 記事は「完璧がついに達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である」というサン・テグジュペリの箴言を引き合いに出し、必要とされる機能を簡便かつ明快に提示する商品こそが、大多数の消費者に認知され、ひいては社会そのものも変えてしまうエポックメイキングな存在になるとし、その一例として屋外での再生機能に特化した「ウォークマン」、シンプルな操作性でその後継者となった「iPod/iPhone」を挙げていた。 筆者も確かにその指摘に首肯する一方で、iPhoneは冒頭に提起した「機能の足し算」の成功例でもあると思うのだ。 東洋の島国などで、ローカルかつ散発的に行われていた「コンテンツ配信サービス」という「携帯通信端末」と「音楽再生デバイス」の融合を、初めて全世界的に普及させ、それが流通経済のしくみそのものを変えてしまったからだ。 もちろんその成功の裏には、エンドユーザーレベルでの通信インフラの充実などの社会的要件が揃う時期と一致したという幸運(?)や、アップルという、よく言えば「ハード/ソフトをひっくるめたトータルコンテンツプロバイダ」、悪く言えば「巨大な排他的氏族コミュニティ」の周到な用意があったのはいうまでもなく、それはシステムを文化そのものにまで昇華させようとする熱意と、冷静かつ客観的な顧客ニーズの収集分析に支えられていたと言えるだろう。
(2016/02/08記) |