IBM Model-M5(TrackBall)

製造元 IBM
諸元
キー配列 US配列/101keys
メカニズム メンブレンスイッチ一体型バックリングスプリング
Trackball
備考 I/F:PS/2(kb/Trackball2系統)
Junk Point すんません、これも新品です
キーボード紹介の有名サイト「魅惑の鍵盤」では、IBM 1391401(Enhanced101)をさして「はまると大変」なキーボードと表現されている。
生産地やP/Nの違いと、それに伴う筐体形状やコード・排水溝の有無・基板の材質や色など装備の微妙な違いが、「マニア」魂をくすぐって止まないようである。元祖Enhanced101というべき「1391401」だけに絞っても、「鍵人」の著者であるIT氏の資料には6種類存在すると紹介されている。付属デバイスを搭載した亜種や、UniComp製のものを含めればそれこそ何種類になるか.....というような混沌とした構成になっている。

このキーボードはそうした1391401の変種のひとつで、IBMのキーボードとしては異色(製造された1993年当時はそうでもなかっただろうが)の、TrackBall装備キーボードである。

ベースとなる1301401にTrackPointIIを装備したModel-M13 TrackPointII keyboardとは、当然に同じような構造を持つ...
....のだが、TrackBallのユニットをこの位置に配置した関係で、「↑」矢印周囲のガワが隆起している。これがけっこう操作性に影響を及ぼしている。筆者はカーソルの移動に矢印キーを多用するため、うっかりTrackBallやキーに抵ってしまう(あるいはその逆)が頻発しているのだ。
その上、M13や、他のTrackPoint装備キーボードととっかえひっかえ使っているので、ポインタを動かそうとしてつい手がホームポジションに移動し「....をや?」ということもしょっちゅうである。

とはいえ、筆者がこのキーボードを入手したオークション出品者の紹介にもあったように、恐らくはこのデバイスに慣れると「なかなかマウスには戻れない」のではないかと想像するのである。

小さなボールに、大小2組のキー。大きいほうが通常の左/右クリックボタンで、小さいほうが左/右ホールドボタンのようだ。小さいほうのボタンは、Webブラウザをスクロールするときなどに結構重宝している。配置から考えるに、人差し指でボール、中指/薬指で左/右、薬指で左ホールド/右ホールド、という操作が自然ではないだろうか。

筆者ぐらいの「日本人にしてはやや太短い指」程度であればなかなか快適な操作感(とはいえTrackPoint装備のキーボードと違いホームポジションから離れての操作を余儀なくされる)だが、このサイズは欧米人にはいささか「?」である。
ポインティングデバイスの試行錯誤が行われていた当時の混沌とした雰囲気を残すちょっと言迷なModel-Mといったところであろうか。

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