これはゾンビですか?キーボード-ユーVer-
製造元/発売元 言迷の中華KB/キャラアニ
諸元
キー配列 JP-89keys
メカニズム ゴム椀+メンブレン/一体型キートップ
備考 I/F:USB
Junk Point 正式名称:

【USB】

『これはゾンビですか?』

【いえ、これはキーボードです】

【そう、ピアノの方ではない】

【ユーVer】


(『歩』【ユークリウッド・ヘルサイズ】)

いつの間にやらこのコーナーで一大勢力と化してしまった「痛キーボード」だが、これまでのプロダクツを見ると、製作方法は大きく3つに分類されるようだ。

1.シール印刷した画像をキーと上部筐体に貼り、可動部をカットする
2.業務用プリンタで印刷する
3.透過性キーボードの裏側に印刷した画像を貼る

「1」は自作痛板製作者が取っておられる手法だ。ただしこの方法はベースとなるキーボードが「押下時にキートップと筐体上部がほぼフラットになるアイソレーションキーボード」に限定される。
グッズとして販売されている痛板の多くは「2」で製作されているようだ。また、持ち込みで作ってくれるところもある(こことか、こことか)。
この方式の長所は、ある程度凹凸のある非アイソレーションキーボードであっても製作可能であるという点だ。尤も、視点の変化によるギャップが大きくなりすぎるので、あまりハイプロファイルなキートップの鍵盤は恐らく無理だろうが。
「3」は....ネットを検索しても、今のところ筆者しかやっていないようだ。
3つの中で、だれでも手軽に出来る方法(これさえ逝けば)だというのに、何故だ。

直上から鑑賞すべし
(左上)パッケージ表
(左下)パッケージ裏
(左下)対象年齢+32の管理者ww

....「3」の手法ははともかく、それぞれのプロダクツの品質は製作者の技術とモティベーションに左右される部分も大きいのではないか。
今のところ筆者には「1」に取り組む時間も技術もないので、所有している全ての痛板が印刷製法によるものだが、これまでもご紹介してきた通り、印刷のハミだしやムラなど、どうも「コレクターズアイテム」であるべき製品としてはクオリティに問題があるものばかりのように思えた。

そんな中、いつもの大須巡回中に見つけたのがこれだ。

「ストライクウィッチーズ2 猫耳縞水着Ver」が4000円。そしてこちらの「これはゾンビですか?ユーVer」が800円。
とやかく言っているお二人がいたが、そもそもキャラに拘泥しない筆者が、ネタとしてIYHする方を選択するのに、何を迷うことがあるだろうか。
(+散財直前という事情もある。さすがにこれを経費で落とすのは...(^^;))
この手のお品には珍しく鉄板
ティルトも装備しています

帰宅して、早速開封してみる。

おそらく、未開封品でなかったこと故にこの価格になっているのだろう。
筆者などは、とりあえず本品のように大きなキズ・汚れなどが本体になく、全キーが動作するのであれば問題ないと考える方なので、多少の台紙の折れや単純に開封しただけ....で5倍もの価格差がつくのは全く以て理解に苦しむところだ。やはりこれは、俺嫁にvirginityを求めると言うことなのだろうか(をいをい)。

もともと発売当時の6800円という価格は、筆者の散財に二の足を踏ませるには十分なネガティブ要素ではある。

キーボードのメカは、これこれと同じ、キートップ一体型の4本細脚ステムとラバーカップ+メンブレンで構成されている。おそらく同じメーカーの製品なのだろう。
おおよそ信頼に足るとは言いにくい耐久性と思われるが、一方で本機底面は鉄板が使われている。このため、前出2枚とは剛性感がかなり違い、この手の鍵盤にありがちなペラペラ感が抑さえられている。加えて、ティルトスタンドもついている。クレーンプライズのモノと比較すると、ちょっとだけ「製品」ぽい品質になっていると言えよう。

印刷は例の直噴でザラザラ下感触だが..(↓)

で、「痛」手法は印刷方式だ。
印刷方式は、非常に手間がかかり高度な技術を要するが美しく仕上がる「転写」方式と、業務用プリンタで印刷する比較的簡単な「直噴」方式があるようだが、この鍵盤は後者を採用している。

この手の印刷に使用するプリンタはどれも似たような性能を有しているのか、これまで紹介した痛板と、このユーたそ板とはキートップ表面の性状がほぼ同じだ。やや光沢が有り、手触りがざらついた感触である。コーティングなどは特にしていないので、恐らくこの板も、脂ぎった指でタイプすると印刷が消えていく可能性がある。

しかしキートップを外してみると、これまでの直噴方式板と比べて、はみ出しやムラがほとんどなく、上部筐体への印刷も画像が連続性を保てるように、また凸凹したキートップによって画像にギャップが生まれにくいように、キチンと印刷されている。
ここら辺はやはり、ヲなコレクターの皆様の評価を十分に意識した「印刷:日本製」故のクオリティといえるのではないだろうか。

(↓)連続性のある1-upなプリント、流石『印刷:日本製』
だがメカはこれと同じ

で、キーボードとしての評価を忘れていた。ていうか、ここまで5576-C01で書いてきてしまった(火暴)。

キー配列はおおむね「まどマギ」「けいおん!」と同じだ。BSに指を伸ばしてHomeを押してしまう、EnterのつもりでPgDnを叩いてしまう、あれ「/」と「\」はどこだ?....も同じ、底突き感がなく押下圧も軽めで、フカフカした打鍵感であるところなど....も非常に似ている(メカが同じなので当たり前)。
ただ、筐体が撓まないので、叩く感じでタイプする筆者としては割と打ちやすく感じる。一枚でも鉄板が入っていることで、大分感触が変わっているように感じるのだ。

もちろん、その剛性向上の結果、ティルトスタンドを付けられるようになったとも考えられ、それが更に打ちやすさの向上に貢献しているようにも思える。

おそらくは所詮収集目的のアイテムなのだが、ユーザーによってはこれで十分....という方もおられるかも知れない。
ただ、やはり耐久性は....と考えると、あまり日常使いにはお勧めできないというのが正直なところである。
まあ、職場でコンソールとして使う勇気のある方はどのくらいおられるか、微妙だが。




膝上に乗っけてみる/公式グッズでした(発売価格6800円)
立ててみる(もうええっちゅうに)


(2016/11/07記)

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