まど☆マギキーボード?
製造元 言迷(大陸製)
諸元
キー配列 微妙JIS/89keys+media keys
メカニズム ゴム椀+メンブレン/一体型キートップ
備考 I/F:USB
Junk Point ほむほむが無い....
劇場版「けいおん!」公開を明日(H23.12.3)に控え、ネット各所で提灯記事が続々とアップされている。

筆者も聖地が地元近郊にある関係もあって、ムーヴメントが持続してくれる事を陰ながら期待している(おねティーのように)のだが、この手の記事の中に必ず出てくるのが「☆☆のヒットで○○億円の経済効果」という試算であろう。
今回も一次ソースが定かでないので今ひとつ信用がおけないが、すでに市場規模が150億円にまで膨れあがっているとのことだ。

しかしこうした試算はどのようにしてなされるのか。

勿論単に作品の売上+関連グッズの売上だけではないと思われる。
本放送時にレスポールが爆発的に売れたり、わざわざ東京から湖東の田舎町に足を運ぶ方々が急増した(筆者の姉夫婦もその中の2名)といったことも含めての数値なのだろうが、おそらくそうした中に含まれていない水面下....いや地下の経済活動が存在することもまた間違いないだろう。

....ここをご覧頂いている皆さんはお察しの事と思う。
そう、いわゆる「パチもん」業界のハナシである。

もちろん、正論からすれば、これら「著作権侵害」商品は、オフィシャルグッズの販売を妨害する点において「存在してはいけないモノ」ではある。
ただ、「ブームに与える影響」という視点からは、一概に有害な存在....と言い切れないかも知れない。
少なくとも、先述したような「経済効果」を推し量る場合に、全く無視して良い存在では無いだろう。


キー配列
微妙にそれっぽいフォント/だが特殊文字は入ってない
キュウべえの下は...読めん(Win/context)/ありがちな変態配列

....などと尤もらしく書いているが、詰まる所筆者は、こうした「わけがわからないよ」的なモノ指向が強いということなのだ。

少し以前に人気を博したこのアニメ作品は、筆者には今ひとつツボに入らなくてほとんど本放送を見てなかったのだが、キーボード絡みとなるとハナシは別だ。

過日訪れた大型古物商....つまりは「開放倉庫」で、筆者はクレーンに入っている本キーボードを見つけた。
「まどか?」.....イ可か微妙な気もするが、これはとりあえず押さえておかねばなるまい。

この手の景品の常として、射幸心過熱による過剰投資が問題になるのだが、3コインでアサーリ出てしまった。

げとしての第一印象。「ボール紙か?」

昨今秋葉で見かける(ていうか、Akiba Watchでよく見かける)この手の痛キーボードのクオリティーについて、筆者は実際に手に取ってみることができないのでよく知らないのだが、よくあるパンタグラフやアイソレーションタイプの安価な薄型キーボードに、カッティングシートを貼り付けたものが多いのだろうか...などと想像していた。
(中にはスワロフスキーを全面に鏤めた超高額低品質きぼども存在するようだが、それは特殊な例として置いておく)
メディアキーは一応動作/背面。チルトなし
筐体の手触りはボール紙のようです

それにしてもこれは...中華雑貨屋でも中々お目にかかれないような凄まじいくおりてーを感じさせる筐体だ。
持った感じでは、以前にご紹介したKIDS' KEYBOARDを縮めて薄くし、更に筐体の質を下げたようなペラペラ感満点の仕上げだ。

一応「まどマギ キーボード」でググってみると、すでに同様の痛キーボードが存在していたようだ。
あちらは尼価格で\9,975、実に本板の33.25倍である(99.75倍にするチャンスもあったのだが)。

サイズはフルキーボードだし、エ○コム辺りから出ているようなアイソレーションタイプのスリムキーボードだし、メインキャラ勢揃い(?)なので、比較することが間違ってる(オフィシャルだし。多分)のだが、細かい所でヲな方々のニーズ...というかウケを狙った細かい芸が仕込まれているあちらと、絵さえ入れておけば桶というこちらでは随所に品質の差が現れていて面白い。

日本のヲタ業界において、神職人さん達の言う「とりあえず作ってみますた」は「魂込めて仕上げました」の意味なのであって、字面の通りに取ってはいけないのである。そこら辺を大陸の製造業者さんは分っておられるのであろうか。
(....生臭いハナシになりそうなのでこの辺で止めておこう)

高速タイプに耐えられなさげなメカ
これは良い手抜き....ていうか普通こうやって作るのか?>痛板
この手のキーボード全てに言えることだろうが、キートップの刻印はほとんど見えなくて役に立たない。
キー配列がJIS配列ならば、普段叩き慣れたキーボードと同様に操作できるのだが、こいつは「.」と「/」とdeleteが最下段に追いやられ、しかも筆者が嫌うEnter右側への回り込み有り....と、よくある「変態コンパクト配列」を為している。なので筆者としては叩きにくいことこの上ない。

メカニズムとしては普通の「メンブレン・ゴム椀直押し」のキーボードである。
タッチはコレに近いフカフカとした感じだ。
それにしてもキーの軸が非常に細い4本のプラスチックというのは、当初から耐久性を無視した作りに見える。

この構造を写真に撮るためにキートップを外して....筆者は塗装のハミダシ(紫の楕円の中)に気付いてしまった。
つまりこの痛キーボードは、無地の板に直接画像を噴き付け印刷したということのようだ。なにやらザラザラとした画質と触感はそういうことだったのか。

もちろんカッティングシートも繰り返しの使用にそれほど強いとは思えないのだが、この直噴きは....おそらくぽてちを食いながら数度叩けば油で印刷が剥げてくるのではないだろうか。

実用にはおそらく耐えられない....かといってコレクターズアイテムとしてもかなり微妙な本製品である。

需要があるとすれば、ななみさんのようにDSP版の本体とか、あとはゲーセンの景品とか.....あ、それでいいのか。なるほど。


わけがわからないよ


(2011/12/02記)

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