閃酷一族 E-8009 2.4G無線鼠套装
製造元 深セン市星動力科技有限公司
諸元
キー配列 104keyUS keyboard+Optical Wheel mouse
メカニズム membrane/rubber cup spring
備考 I/F:2.4GHzRF
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Junk Point 百見は一買に如かず
動力e族の紋章
過日、某所でオグキノ両氏が「百聞は一見に如かず、百見は一触に如かず」と尤もらしいことを述べておられた。

調べた所では、「百聞は〜」の後に続く成句は様々あるようだが、その全てが後世、というか現代においての後付けで、出典である『漢書・趙充国伝』には、

”趙充国が「百度の報告は一度の実見に及びません。前線が遠くては戦略を図りがたいので、現地に赴いて策を献じましょう」と述べた”

とあるだけだ。

だが「○肉△食」と同様に、2字を入れ替えるだけでたちまちパチ成句として使用できてしまう、非常に便利な故事成句であるのもまた事実だ。

ちとばかしググるだけでも多数の例が散見され、牙虎知恵袋あたりでは物知り顔で「後には『○○は△△にしかず』と続きます」と答える"似非Goodアンサー"が割拠しているのである。

フカフカタッチを創出するメカ
で、言うまでもないことながら、この故事成句が成立した頃は「見ること」=「現地に赴くこと」であった。
そして現代はというと....映像の伝送と加工技術が発達した結果、皮肉にも「見ること」そのものが、かつての「聞きかじった」こととほぼ同レベルまで信憑性を落としているのである。

問題は、一部のスレた人々を除いて、人間の側がそうした事実に感覚的にフィットしていないということだ。
頭では「映像を事実と思い込んではいけない」と判っていても、ココロの方がつい「ををっ」と思ってしまうのである。

ネットの動画やBlog記事の画像にだまされてしまうイベントなどはその典型であるし.....身近な所では「早ポチリ」などもそのカテゴリーに属する。
筆者が通販でこの鍵盤鼠接収機一族を購入したのも、そのひとつである。
逆シリンドリカル?
筆者がこのような2.4GHz無線鍵盤を購入したのには、一応理由がある。

先日筆者が入手した「香港パッド」"Suli SL-7"は、Android2.1だがマルチタッチに対応している静電パットだし、動画もかなりキレイに再生できるスグレモノといっていいデバイスだった。
だが筆者が唯一見落としていたのが、「Bluetooth未対応」という点だった。いや、店舗で説明は聞いたのだが頭からすぽーんと抜けてしまったのだ。
筆者はこうしたパッドの入力をタッチでは行なわない主義(ていうかうまく操作出来ない)ため、無線の鍵盤が必要になるのだが、さて手元を見回すと....2.4GHzRF鍵盤はあるにはあるのだが...これではちょっと....というものだった。実際に接続してみたら認識もできなかったので、結局ダメダメだったのだが。
そんな事情で「2.4GHz/US配列/コンパクト/ポインティングデバイス付鍵盤」をネットで検索していた筆者の目に留まったのが、三月兎のサイトにあった、この「閃酷一族E-8009」だったというわけだ。

しかしLenovoジャパンの直販サイトもそうなのだが、三月兎のサイトは商品画像がサムネイルしかなくて、どのぐらいの大きさなのかを感覚的につかみにくい。
「そんなことはメーカーサイトで確認すれば一目瞭然ではないか」....確かに仰る通りです。はい。
しかし筆者はポチってしまった。「まぁいいか、見た感じではそこそこ小さいし、思惑と違っても2000円ぽっちだし」

結局二重振込などがありお店に迷惑かけまくりだったが、良心的な対応で振込翌日にはブツが「またしても職場」に届いた。
中華パッドSL-7でも使えます
で、当初の目的通りさっそくSL-7につないでみる。
ご覧の通り、キーボード/マウス共に問題なく接続できた。
(勿論、SL-7のUSBモード切替を「ホストモード」に切り替えておく必要がある)

ただSL-7側の処理能力かメモリ搭載量の影響か、FlickWnnでの日本語入力は少しモサーリ感がある。
この辺はShimejiやAtokで試してみる必要もあるかなと思われる。

鍵盤としては....なんとも評しようのない品質だ。

筐体はふにふにだし、チルトスタンドは少し力を加えただけで簡単にモゲる。

”全身是可塑性樹脂”....そんなオーラが漂っている。とても電子デバイスとは思えないようなチャチさ全開の鍵盤だ。
もっともここまでくると、それもひとつの個性では....と思えてくるほどだ。
キータッチもスイッチという感じは最早無く、言うなれば「1/28プラモデルカーのドアを開閉した時」のような動作感...と言えば判って頂けるであろうか。
思いっきし持ち上げた表現を用いるなら「超軽荷重タッチの無音キーボード」である。

が....カバンに入らないorz
メーカーサイトでは薄型をウリの一つにしているようだが、筆者のようなシリンドリカルスカルプチャに慣れたユーザーには、微妙に中段が盛り上がっているような感触を与える。この辺も慣れなのだろうとは思う。

で、肝心の点を忘れていた。

さて筆者が持ち帰ろうとして....右の画像のような為体であることに気がついた。
....そりゃ一応104USフルキーなので、このような事態は容易に想像できたはずだが。

しかし日本のキーボード通販の有名どころでは、2.4GHz無線で、コンパクトで、でもブラインドが出来るほどのキーサイズで、しかもUS配列で....となると、非常に選択肢が限られてしまう。

探すとなると....expansysあたりか。

さて...と考えて、これ以上中華ぱっとに投資するのはいかがなものか、と筆者の理性が諭し、他方で内なるメフィストフィレスが囁くのである....「ご〜ご〜」と。

(2011/02/13記)

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