過日、某所でオグキノ両氏が「百聞は一見に如かず、百見は一触に如かず」と尤もらしいことを述べておられた。
調べた所では、「百聞は〜」の後に続く成句は様々あるようだが、その全てが後世、というか現代においての後付けで、出典である『漢書・趙充国伝』には、
”趙充国が「百度の報告は一度の実見に及びません。前線が遠くては戦略を図りがたいので、現地に赴いて策を献じましょう」と述べた”
とあるだけだ。
だが「○肉△食」と同様に、2字を入れ替えるだけでたちまちパチ成句として使用できてしまう、非常に便利な故事成句であるのもまた事実だ。
ちとばかしググるだけでも多数の例が散見され、牙虎知恵袋あたりでは物知り顔で「後には『○○は△△にしかず』と続きます」と答える"似非Goodアンサー"が割拠しているのである。
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