CHERRY G81-3000LPNEU
CHERRY G81-3000LPNEU MY白軸)
製造元 Cherry
諸元
キー配列 EU?/105(104?)key
メカニズム Cherry MY白軸
メンブレン/板バネ+コイル
I/F PS/2
備考 Manufactured by Cherry
Junk Point なぜかよく当たるMY白軸

筆者は特定のタイプフィールやスイッチ機構にこだわりがあるわけではない。
....今更このようなことを書くと、このコーナーを全否定していると受け取られかねないのだが。

その時、その環境で特にフィットする機構というのは確かに存在すると思うのだが、それこそTPOによって変わるものである。静謐な環境下でModel-MC01をブッ叩くというのはどう考えても選択を誤っていると言えよう。....つか社会人的に問題があると言わざるを得ない。かつての職場での筆者のように。

環境がシステムを選択させることは当然あり得ることだし、それ以前に人の嗜好は移ろいやすいものである。
そもそも筆者はそうした様々な機構(それがLost technologyであればなおさら)に触れることが嗜好なのであり、その嗜好を反映したのがこのコーナーであるのだ。

数年前まではCherryスイッチとTopreのキャパシティブあたりをキースイッチ機構に採用したキーボードが「一味違う鍵盤」の代名詞だったが、今日「Romer-G」や「QS1 Linear switch」などといった新型のスイッチが開発されている。

当然筆者もこうした鍵盤をフォローしたいのは山々なのだが....今一食指をそそられずにいるのはフトコロ事情...が最大の理由なのだが、それだけではないような気がする。

裏面のみCherryロゴ
「EU」はまんまEU仕様(USはEnterが逆L字)
「L」はレーザー刻印との情報が
以前の高級キーボードは「文字入力の高速化や長時間書き物をしても疲れない効率性」を謳ったものであったのに対し、今日のソレの多くは「eスポーツ用超高速タイプ」の為のものになっているというのが、原因の一つかも知れない。

どんな特殊な形状をしていようと、筆者の頭の中では、キーボードは文章を書くための鍵盤なのである。
だがそうした観念自体が、タブレットやスマホのフリック入力が一般化している今日ではすでにout of dateなのかも知れない。

でもいいんだいっ。元々とれんどの数年後を追いかけてるんだから。ウチのサイトは。
そんなこんなで、今回ご紹介も現実逃避に訪れた大須の○○ネットさん店内コンテナから拾い上げた一品である。

上3+下5のフックを外すとバラせる
意外な「白基盤」
ビニール包装で包まれた上から叩いた感じでは、"Cherry"のロゴ(から筆者が連想するタクタイルな感触)らしからぬ「ぐにっ」というものだった。
「またか...」という言葉が一瞬アタマをよぎったが、ひょっとしたら筆者の知らないメンブレンなCherryなのかもしれない。とりあえずその場で型番を検索したが、日本語サイトは一つも引っかかってこず、本場ドイツのサイトばかりだった。

ということはレアなものじゃないのか?
値段も値段(¥1,280)だし、とりあえず拾っとくか。
そんなこんなでお持ち帰りと相成った。

帰って開封、さっそくキートップを外してみる。
....見慣れた白いX-wingがそこにあった。
「あー、やっぱしね」
叩いてみると、懐かしい重さと、包装を外してもやっぱり...の「ぐにっ」感が指と手首に伝わってきた。

ところで、MY白軸なのはわかったが、この機種は「EU」つまり欧州仕様ということになる。
「US」仕様と見比べてみると、記号周りと「Enter」の形状が違っている。
(最近似たような例を書いた気もするが....気のせいか)

しかしUS仕様は鍵盤上部にサクランボさんが鎮座ましましておられるのだが、こちらは裏面のシールにコッソリ書いてあるだけだ。
ひょっとしたらOEMなのだろうか。しかしREUTER仕様などと違い、本機は採用企業のロゴも入っていないノッペラボウである。

叩いた予想通りのMY白軸
大型キーはスタビ入り
この鍵盤を紹介しているサイトの多くはEU諸国と思われるモノである。
ドイツ・オランダ・フランス・イタリアといった辺りはわかるのだが、そこに留まらず、ギリシャ・チェコ・ポーランド・トルコ・エジプト....と微妙にボスポラス海峡や紅海を渡っていたりする。

一応Made in Germanyを謳っているので、出自の怪しいものではないようなのだが....そのような地域で使われていることの多い本機が、一体どのような経緯で名古屋の片隅に漂着したのか。
MXスイッチ採用品は滅多にこうしたおじゃんく屋さんで見かけることはないのだが、どういうわけかMYスイッチにはしょっちゅうブチ当たる印象が筆者にはある(しかも特定の店で)。

ひょっとしてかのおぢゃんく屋さんは、海を越えた対岸の国とパイプがあるのだろうか。
例えば○シアとか、ロ○アとか、ロシ○とか。あな恐ろしあ。

まそれはともかく、ここまでレビューともつかぬ駄文を叩いているうちに、渋かったキーストロークがかなり滑らかになってきた。
さすがドイツの科学力は○○一....かもしれない。いやまぢで。





(2015/08/28記)
 

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