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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである(?)−


その262

小椋良二「先日、N航パイロットを退職した後に起業された方のお話を聞く機会がありまして」
木下隆雄「ああ、あのセ○ハラ企業の」
小椋「い、いやそれはともかく....彼の話によると経済社会はESBIの4階級に分かれていて、最終的には不労所得を目指すことが豊かな生活の保証につながると」
木下「なるほど、楽して儲けることが人類究極の目的ですからね」
小椋「そうそう、で『稼いだカネをそのまま消費に直結させるのは愚の骨頂だ』ともいってました」
木下「ブラックコンシューマーたる貴方にとってみれば噴飯ものですな」
小椋「いえ、確かに彼の主張は尤もです。私もこれからは心を入れ替えて彼の活動に参加しようと思うのです」
木下「で、その活動とは」
小椋「あむ○ぇい」
木下「こらこら」



小椋「さて、それでは心の入れ替え第一弾です」
木下「これのどこが....まんま焼き直しじゃないですか」


木下「なるほど....って入れ替えるものが違ってますが」
小椋「何をおっしゃいますか、ばってらといえばノートの心臓部ですよ。まさにココロですよ」
木下「しかし今時にっかどとは随分古びた心臓ですね」



小椋「さて、では胸部外科手術にうつるとしましょう」
木下「この目隠し板がグラグラの割にはけっこう頑固にしがみついてますね」
小椋「精密ドライバ差し込んでツメを動かしやっと取れました。あとはカッターでサイドを切って殻割りです」
木下「ドライバでこじてガタガタにしてしまった苦い経験が生きてますね」
小椋「ぎょぎょっ」





小椋「無事2枚におろし終わりました」
木下「なんと言いますか、Li-ionパックを見慣れた目にはずいぶんとシンプルに映りますね。電圧制御しなくて大丈夫なのでしょうか」
小椋「前回出てきた755のはNi-MHでも制御回路がついてましたね。もっともそのおかげでまだ生きてるセルがあってもパックとしては死亡の状態だったわけですが」
木下「チョット待ってください。アレって結局1.2Vセルの8本直列2系統になってるだけで、センサーは温度管理だけしていたような....」
小椋「あんまし意味がありませんね」
木下「むしろこちらの1系統直列9本のほうが潔しと」



小椋「とりあえず手持ちにある単3と同じ径ですね。こいつをブチ込んでみましょう」



木下「それはいいのですが、6本しかありませんよ」
小椋「サンヨーの2500mAhセルなら8本ありますけど」
木下「蝶々を散華させるつもりですか」
小椋「....しょうがないなぁ、買ってきて上げましょう」
木下「誰のためだと思ってるんです....」

(....2日経過....)

木下「まったく何だって2100mAhなんてセルを持ってるんですか。どこ探しても700/1800/2500mAhしかありませんよ」
小椋「仕方ないじゃないですか、充電器におまけで6本ついてたヤツですから」
木下「結局貴方のお宅に充電器が3台にまで増えましたね」
小椋「バラして直充電にはもってこいです」
木下「ばってら再生ばっかしやってる貴方にお似合いです」
小椋「しくしく。。。。」



小椋「それにしても改めて見ると実にシンプルな回路ですね。このポツンとブラ下がってる素子はなんでしょうか」
木下「私に聞かないで下さい」
小椋「では、水棲生物さんよろしくお願いします」
木下「だ、だり?」



小椋「ヤバいとは思ったのですが、電池に直半田です」
木下「爆発への一歩ですな」
小椋「りちおんじゃないんですから....それにちゃんと#100のペーパーで削ってからですから耐久性もあるはずです」
木下「なんだか電圧がぜろのやつがあるんですが」
小椋「ま、まぢですか...?」
木下「早速直充電しておきましょう。セル特性揃えるという前提はもろくも崩れ去りましたな」
小椋「ま、どのみちテキトーだしぃ」
木下「....いいのか?」



小椋「接触の危険があるのは、仕切りが低くなってる上流から見て6-7セル間と、7/8/9セル-基板間ですな。絶縁はしっかりしておきましょう」



木下「なんかこのビニールテープ、ノリが溶けてトロロ昆布みたいなんですけど」
小椋「こういうことは形が大事なんです。カタチが」
木下「言ってる事が1ターン前と180度違うんですが....」



小椋「この3-4セル間だけなぜか仕切りが高いですね。ここは絶縁の必要がないです」
木下「んなこといって、せめて薄手の両面で固定ぐらいしておいたほうがいいのではありませんか」



小椋「いやむしろ、これ以上内容物を厚くして535パックのようになると、筐体から出てこなくなる危険がありますよ」
木下「それもそうですね」
小椋「というわけで、殻の糊付けもなし」
木下「米国機に日本のゼロ戦闘魂注入ですか」
小椋「同盟国は一蓮托生です」
木下「すみません、さっぱりわかりません」
小椋「他人のことは言えません」



小椋「ご覧下さい。見事成功です」
木下「どうやらなんとか充電してるみたいですね」



小椋「元のセルが1500mAhですから、対でふぉ比140%の餅時間になります」
木下「それにしてはなんかビープ音なってますけど....」
小椋「ご、ごげっ」
木下「さきほど直充電なんかするからですよ」
小椋「あ〜たのせいじゃっ」
木下「ま、一回完放電してしまえばセルの状態も揃うでしょうし....どうやら1時間ちょいぐらいはもつみたいですが」
小椋「どうです見事なもんでしょう。他に何か問題でもありますか」
木下「なんか我々ってセル交換ばっかしやってるような気が」
小椋「ぎ、ぎくう」
木下「そろそろ読者の方も飽きてるだろうし....もうちょっと他のネタはないんですか」
小椋「....仕方ありませんね。よっこらしょっと」



木下「で、出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ」

....その263へ続く(大艦巨砲主義)