IBM ThinkPlus SK-8835L/US
Lenovo SK-8835L(US)
ThinkPlus USB keyboard with UltraNavi

製造元 Lenovo Inc.
諸元
キー配列 US配列/101key+2key+Fn
TrackPointIV/UltraNavi
メカニズム メンブレンスイッチ/パンタグラフ型
備考 I/F:USB, USB1.1Hubx2ポート
Junk Point 郷に入っては??
2008年2月初頭の昨今、かつて某宗教団体が使用したのと同類の毒物が混入された餃子が巷を騒がせている。

未だ真相は霧の中といったところだが、緘口令を敷く中国側と、陸揚げ後の無実を主張する日本側、その双方の綱引きのうちに解明が有耶無耶になるのではないかとの危惧がある。

しかし今回の件は置くとしても「世界の工場」たる人民中国が、人件費の高騰と環境の悪化で一頃ほどの魅力を失ってきているというのは世界経済の一致した見方であろう。

乱暴な言い方をすれば、「安かろう、悪かろう」はそれなりに魅力がないと言えなくも無い。事実アキバ界隈に山積みされる言迷の物体の殆どがこれにあたるのだから。筆者も随分とお世話になっている。

しかしそれが「安くない、悪かろう」あるいは「高かろう、悪かろう」となったらどうだろうか。結果は火を見るより明らかだ。ましてやそれまで高品位を売り物にしていた商品が、お値段据え置き、品質低下というような自体に陥ったら....

とある考察によれば、大陸の国家は職人を賤む風潮があるという。モノ作りは卑しい身分の人間が行うことだというのだ。
そうした風土に辟易したマイスターたちが、海を渡って極東の島国に至り、そこで名工としての地位を得た例は数多くある。
逆説的だが、プロレタリア独裁を革命の最終形態とするマルクス・レーニン主義がついに日本に根付かなかったのも元をただせば、「資本家の搾取、労働者の人間疎外」という発想がそもそもなく、経済的にはともかくとして社会的には職人の地位がある程度尊重されていたという社会風土が根底にあったからではないかとも思えるのだ。....

....まぁそんな堅い話はさておいて。
職人の国から労働者の国へ、生産と経営が移管されたこの赤ポッチさんである。

新年早々の半額セール、TrackPointなくしてタイプなしの筆者がこの機会を逃すはずも無い。
早速注文、やってきた箱を開けてみた.....「。。。。うん?」

なんかプラっぽい。いや、FRPなのだから当然なのだが、あのThinkPadの剛性感はどうなってしまったのか。
なんというか、これをさらに薄っぺらく(薄く、ではない)したような感じだ。

とどめは、上写真のTrackPoint。最初から或る角度で押すと、キーが反応しない。
ある程度予想はしていたが、分解してみると....案の定接点がずれている。

こうしたトラブルは5576-A01にもあったが、あちらは分解修理が可能だった。こちらはシールで固定してあるので、調整は至難の業に思える。

折を見て交換を申し出ようとも思っているが、もう一つのほうも似たような状況...ということは、これが普通なのかもしれない。やふおくで格安品を試してみればよかったと今更ながらに思い、命門の落日を寂しく思い....またビンテージに走る筆者の今日この頃である。

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