Mitsumi KEK-EA9AU |
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製造元 | Mitsumi | ||||||||
諸元 |
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Junk Point | バグ取りが先だ | ||||||||
世の商品には様々な「付属品」がある。 プリンタにおけるシートフィーダ、炊飯器におしゃもじなど、純粋に本体の一部として同梱されているものもあるし、体験版ソフトのように消費者の物欲を刺激して、あわよくば需要につなげようという姑息な意図がほの見える「オマケ」もある。 一方で、どちらが本体でどちらが付属なのか不明瞭なケースもある。 データカードダス(分類上はカードの自動販売機だそうだ)、FDDとDSP版などはその最たる例だろう。 もっとも、主従を決するのは消費者側の指向に負うところが多分にある。 本来はカードがおまけであるはずの袋菓子を大人買いし、校庭に並べて自転車で縦列爆破....というような幼少時の筆者らの行動は、そうした消費者のもつ価値観の反映がなせるわざなのだ。(あとで校長室に呼び出されガッツリ怒られたが) さて、そうした上で考えてみるとなんとも微妙な位置づけなのが、ペンコンやピュアタブレットPCに付属するキーボードである。 手書き入力を前提としているのだから、キーボードはあくまで非日常用のデバイスであるはずだ。 しかしハード/ソフトの性能が飛躍的に向上した今日でもなお、手書き文字入力の効率はキーボードに及ばないというのが一般的な認識であろう。 また、そこに時系列、そして消費者の「特殊な」嗜好が絡んでくると、話はさらに複雑になる。 AMDの486互換CPU搭載のIBM9103に東プレ製キャパシティブキーボード....今日公平な目で見ればその価値の上下は明らかだろう。 だがかつて事業者向けセットとして販売されていた当時は違った位置づけがなされていただろう。 当時ペンコンめがけてやふおくポチりまくりの筆者にとっては、黒くて固いチビ鍵盤など豚に黒真珠状態だったのである。そして筆者が秋葉原のヂャンク屋で拾い上げてから幾星霜、筆者自身の中ですら価値観のビッグフォールダウンが起こっているのだ。 ![]() このマシンは、本体+巨大ACアダプタ+サポートソフトCD(がなぜついていたかは言迷)+キーボード+マウスで3,000円也であった。 P55C+64MB RAMでWin98がサクサク動き、反射型TFTでバックライトを必要としない電磁スタイラスパネルを持ち、4〜5時間はゆうにバッテリー駆動が可能で、ナビマシン/お絵かきパッド/車載PCといろいろ使い出がある本体....それがその一群の商品価値の全てに近かった。 そしてその残りの部分の、そのまたわずかな一部分がこのキーボードだ。購入直後も、そして今も。 確かに店頭においても、折り畳みデスクの上に(^^;)陳列されていた本体に比べて、ほかの連中と一緒に段ボールに突っ込まれていた。 今日こうして撮影のためにキートップを外すと、なにやら得体の知れない羽虫の死体が一杯詰まっている。人間の眼球の裏もこんな感じと聞いたことがあるが本当だろうか。 ...で、このキーの構造はこれと非常によく似ている。ということはメーカーも同じなのだろうか....と調べてみると、製造元はMITSUMIである。 同機種をぐぐってみると、一部で悪名高い(?)オウルテックが販売しているとのことでちょっとドキッとした。 何とも形容しがたいAL-2199と比して、こちらの方はもう少しマトモな感触だ。といっても、「叩いてもコンタクトしない」ということがない....というレベルなのだが。 省スペースを謳っているこのキーボードは、キーの大きさがフルピッチの約80%シュリンクである。 筆者はかつてThinkPad535やウルトラマンを業務に使用していた事もあり、この手の小さいキーには慣れているはずだったが、どうやらここ何年かのフルピッチキーボード作業が身に染みついてしまったせいか、かなり入力に苦労してしまった。もっとも、しばらくするとすぐに慣れるのも、標準的な109キー配列の所以か。 5576-C01との組み合わせでCtrl+F10(=マウス右クリック)が出来なかったELECOMのUSB変換ケーブル「USB-P2KM」に接続してみたが、こちらは問題なく動作した。 永らくほったらかしになっていたのだが、筆者に訪れた「キーボード祭り」のために母艦のBoot用キーボードとして「ただBIOSに認識させるために」接続されることになった。 が、Phenom機の投入でまたしても予備役編入である。というわけでこのコーナーに登場することとなった。運がいいのか悪いのか.... ![]() (2009/02/22記・9/10修正) |