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manufactured & distributed by |
Davo International (HK) Limited
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諸元 |
キー配列 |
65keys + 3 trackball buttons /US
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メカニズム |
Conductive rubber
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I/F |
USB x 2
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備考 |
Other Specs : #304 stainless steel body / IP65 Water & Dust Proof level
"Applied for Ticket vending machine"(from overview on Official site)
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Junk Point |
頸肩腕クラッシャー
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(上)外箱はまあ「大陸工業製品」ぽ (下)中身は結構かっちり詰まってる感じ |
世には「ヘビーデューティ」と「ヘビーデューティぽ」の2種が存在する、ように思う。
たとえば、スポーツカーというカテゴリーを見ると、前者はBR-ZやS660など、元よりスポーツカーとして設計製作されたものを指すし、後者は気分だけすぽ〜つな、ファミリーカーをカスタマイズしたもの、たとえばこんなものがそうであろう(?)。
おそらく一般的には、前者は尊ばれ、それに対して後者はパチキ的な扱いを受けるものと思われるのだが、果たしてそれは正しいことのだろうか。
高度な性能諸元を持つデバイスは、一方でユーザーにも高度な技術を要求することがままある。
過日ちょこっとしたダートで、ジムニーをスタックさせた某管理者の如く。
つまりは...むやみにオーバースペックな機器を入手したところで、結局は白い巨象と化してしまうこともあるということなのだ。肝腎なのは、用途と性能、そして取扱者の習熟度が一致していることなのであろう。
たとえば、一般化したスマホにおいて、日常的に防水/防塵/耐衝撃性は必須の機能となってきている。
そして、HIDたるキーボードに同様の機能を求めるのも、あながち間違っていないだろう。
だが....それが日常使いのデバイスに求められる以上の堅牢性を持っているとすると、それはまた別の問題が発生する。
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(上)裏面。単体では安定して設置できない (下)シリコン充填されたスイッチ部。IP65(上面)はフカシではなさそうに見える。のだが... |
1月にIBM SK-8810、2月にJDL財務キーボード7と、更新が滞っている割には立て続けにおぢゃんく散財を行ない、その余韻さめやらぬ筆者は一日、またしてもイ意の画面上に「ヘビーデューティ『ぽ』」なデバイスを見た。
製品名は「スタインレス作り付けビルトインキーボード トラックボール」とある。
品名から始まり、紹介文に至るまで微妙な日本語のオンパレードだ。これはなかなかに食指をそそられる。....ってそこではなくて、製品上部から撮影された画像は、いかにも堅牢な感じのするキーボードに見えた。
お値段は、1諭吉。うーむ....
若干迷ったが、これはこれでチョット見かけない逸品だ...という気がした。昨今市場を賑わすゲーミングなんとかといった製品群とは、かなり趣を異にするデバイスだ。
というわけで、ポチリ。
まったく競合する入札者もなく、あっさり開始価格で落札した。
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防水・防塵性能と引き替えたと思われる、鬼のような激重荷重スイッチ ブラインドはまず無理、文書作成で上肢破壊は確実 |
程なくして送られてきた梱包。
ご覧の画像のように、人民中国メーカーの社名がデカデカと書かれてはいるが、非常にシンプルな箱に入っている。但しズシリと重い。やはりかなり堅牢な一品なのか。
緩衝材を外して取り出してみる。....これは.....
どうやら、これだけで使用する鍵盤ではなかったらしい。って、「作り付け」「ビルトイン」と、2度に亘ってシツコクその属性が謳われているではないか。頭痛が痛いが如く。
かなり分厚いステンレス板に挟まれた導電ラバーのスイッチシステムを、シリコンを挟み込む(か、充填する)ことで、水気や粉塵の侵入を防ぐしくみになっている...のだろうか。
いずれにしても画像の通り、背面はキーボードコントローラ部とTrackBallコントローラ部が出っ張り、しかも高さが違う為に、これ単体では安定して設置することができない。
しかも、ケーブルはそれぞれのデバイスから独立して生えており、これがまた、上下逆方向に出ているのだ。ケーブルの取り回しが鬱陶しいのみならず、このままだと、PCでキーボード/トラックボール両方の機能を使おうとするとUSBポートを2つ消費するか、Hubを介して接続しなければならない。なかなか面倒である。
もちろん、筐体を見て頂くとわかるように、何らかの装置にネジ止めして使用すれば、背面の出っ張りを気にすることなく、安定して使用することが出来る。もちろん、そのミシリともいわない高剛性がそうした場面で活かされるのは言うまでも無い。
公式サイトでのProduct informationを見ると「チケットベンダーに適用」と書かれている。
....キーボードにそのような用途があるとは、寡聞にして知らなかった。少なくとも日本では、一般の顧客が券売機で、このようなキーボード(10ッキーではなく)を操作してチケットを購入する機会は皆無と言っても良いのではないだろうか。
それを痛感したのは....実際にこれで文章を打とうとした際だった。
まずはこのインプレッションの頭書きとして、ネットでスペックを調べながら写し取り...と作業をやっているうちに、頭痛がして気持ち悪くなってきた。
その原因は、ひとえに「激重荷重のキースイッチ」にある。
タトえていうなら、工場や研究施設の扉についている、機械式のキーロック。アレを更に重く固くした感触だ。
ブラインドタッチ....ええ、不可能ではありませんよ。ただ死ぬほど馬力をかけないと、スムーズにタイプするなど望むべくもないということです。
チケットを購入しに来たお客さんが、所定の入力を1本指でポチポチおこなうのが、本来の姿なのだろう。
というわけで、まずは土台を作らなければと考える、DIY素人の筆者であった。
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おまけ
(2019/03/06購入、2019/04/30記)
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