JDL財務キーボード7
manufactured & distributed by Topre / JDL
諸元
キー配列 127keys/JIS + 6 programable keys
メカニズム Capacitive
I/F USB
備考
Junk Point 快適SWと変態配列の超絶アンバランス(慣れると速いと人の云ふ)

名ばかりの経営者をさせて頂いている筆者だが、とにかくその名にふさわしくない能力欠損が著しいのはいかんともしがたいところだ。
中長期的経営ビジョンも描くことなく、バランスシ−トは何それオイシイの状態で、結局していることといえば現場作業員+金庫番(お支払いするだけ)というていたらくなのだ。

そんな筆者が最も苦手とする業務が「経理」だ。

いや、当初は勉強しようとも思ったのですよ。
「○ルでもわかる会社経営」とか読んだし、雀の涙ほどの資本金から大枚はたいて「弥生会計」など買ってみたり。
....結局「業務が忙しいから」ということでアウトソ−スして全部無駄になったけど。

キー配列
(左上)「バキョッ」と割れそうな音を立てて外れ、ヒビ入った/(右上)Realforce譲りの鉄板
(左下)基板。美しい。が....(右下)コントローラ

まあ、専門性の高い分野に門外漢が入り込むのが難しいのは、いずれの業種でも同じなのだろうと自分を納得させているところではあります。

ところで、PC以前から電算機は、その出自からして経理業務と親和性が高いといえる(当たり前だが)。まずオフィスに電算機が入り込んできたのはその辺りであっただろう。
よって、ハ−ドウェアの共通プラットフォ−ム化が実現する以前から経理用電算機は存在していたために、顧客の囲い込み目的もあって、独自ハ−ドウェアとUIを備えた経理システムが群雄割拠していたのは想像に難くないわけである。

そうした流れはおそらく「業務に特化した高い操作性の継承」とかなんとかいう売り口上のもとに現在も根強く残っていて、ある意味不毛な職種間の移行作業を、多くの転職者に強いているように思う。
筆者の職場で雇用した事務職の女性も、以前は特殊KBでブラインドタッチが出来ていたのだが、Win2012ベ−スの我が社の電算機では、数ヶ月の間一本指タイプを余儀なくされていた....という現実があるのだ。

(上)見るからに専用機な配列。

(左下)ここに全角/半角があるKBの入手はTransNote以来/(右下)文字キー右端のいくつかがまるでアサイン違い

一方で筆者は....仕事と全く関係ないところで、この手の特殊H/Wに、今正に手を焼いている。

正直なところ、現在本機「JDL財務キ−ボ−ド7」で本稿を書いているのだが、直ちに他のキ−ボ−ドに取り替えたい気分だ。
平成最後のレビュ−、しかもTopreOEMのキ−ボ−ドでありながらそのような状況に陥っているのは、ひとえに本機の変態配列ゆえである。

本機をみかけたのは牙虎イ意。
ドキュメントを見るとTopreOEMだという。にもかかわらず、開始価格は1000円。RealForceなどはその価格からスタ−トして、結局ポリ諭吉に到達して終了...というパタンがほとんどなのに、終了直前になってもまだ3000円あたり。これは突っ込まざるを得ない....という状況だったのだ。(最終的には3.7野口)

変態配列についても、画像を見る限り、文字キ−は普通のJIS配列(に見えた)。I/FもUSBなので、問題なかろう。だいたいイマドキ、専用H/WであってもI/Fまで特殊なモノを使っていたらコストがかかってしまう。きっと普通にPCで使えるに違いない。そうした熟慮の上のポチリだったのだ。

...はい。普通に使えそうでした。接続して、動作テストしたところまでは。

(上)梱包
(下)中身は本体+ユーティリティCD+USBケーブルx1

記述にあったとおり、本機はTopreの製造で、キャパシティブスイッチを使用している。測定はできないのだが、入力してみたところでは感触がこれに近いので、おそらく荷重30〜35gのタイプではないだろうか。
ちなみにこの機だけの現象なのかは不明だが、なぜかSpaceキ−だけ打鍵音がやたらと大きい。

筐体を開けてみると、RealForceと同じく、内部はしっかりとした鉄板が入っている。そのサイズと相まって、かなりどっしりとした印象をもつ。
一方で、プラスチックの筐体は経年劣化しているようで、分解する際に少したわみをかけたらアッサリとヒビが入ってしまった。この辺はどうせ専用機なので、もう少しコストをかけてもよかったのではないだろうか(尤も、財務キ−ボ−ドシリ−ズ自体もバ−ジョンアップし続けている[本機7が最新]ので、それほど長期間の使用を想定しているわけでは無いのかも知れない)。

で、そうしたTopreキャパシティブキ−ボ−ドの一般的なアドバンテ−ジは、以下のような特殊配列問題で一息に吹っ飛ばされてしまうのだ。

特に厄介なのは
★変換文節位置の変更に必須なカ−ソルキ−が10キ−(?)上方に位置していること
★Ctrlが左のみで、半角/全角と入れ替わっていること
★ESCキ−がFnキ−列の右側に来ていること
...の3つだろう。

いずれもコンビネーション使用や取消しで操作が頻発するキ−だけに、通常のJISキ−に慣れている人には、(そんな時が来るのかどうか不明だが)慣れるまでタイピングのリズムが全くつかめない。

その他にも細かいところでは、なぜか「shift+れ(+)」がCtrl + +(拡大)と認識される。そんなわけで、+が単一キ−では入力できない。

他にもまだ地雷のようなアサイン違いなどが存在するのだろうが、キ−が多すぎて、ここまで書くのが精一杯であった。まあ、ドライバソフトも入れていないので、正常に動作しないのは仕方の無いところだが、ドライバも入れて使い続ければ、いつかは慣れて高速で入力できるようになる日が来るのだろうか。

そうなるまで速くタイプするコツは....絶対にミスタイプしないことか。

なんとなく....長期静態保存の匂いがするのだが。





(2019/02/05購入、2019/04/29記)

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