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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである(?)−


その265

木下隆雄「昨今どういうわけか地震が多いですね、貴方も先日お出かけの時にあわや直撃だったそうで、惜しいことです」
小椋良二「まあ仕方ありませんな、『小椋さん、出かけるといつも地震を食らってるやん』って職場の女性に誉められてしまいました。これも私の修行のひとつということで」
木下「大地を正拳でぶっ叩いて地震を止めるということですな。さすが地上最強の生物です」
小椋「邪ッッッツ

小椋「さて、それではいついかなる時も平安な心でいられるように私と一緒に修行に参りましょう」
木下「ていうかいつもの巡回コースですけど....ってあれ?」

小椋「こちらをご覧ください」
木下「あ〜たは鳩バスのバスガァルか」

小椋「このとおり、この獅子の夫婦は関東大震災で子獅子を失ってなお、魔都東京の守護に屹立せんとしておられるわけです。私たちもこの不動かつ慈悲に満ちた心をいただいて参りましょう」
木下「いつになくシリアスですね」

(しばし黙拝....)

小椋「さて、心が平安になったところで次に参りましょう」

木下「ごるぁっ」
小椋「なんですか」
木下「こういうのを『元の木阿弥』と言いませんか」
小椋「なにを仰いますか。
『古きを温ねて新しきを知る』というではありませんか」
木下「は、はぁ....」
小椋「それに筆者がこのガラクタ屋でこの炭団機と初めて遭遇して既に11ヶ月以上です。どうですか、古いものだからといって無闇に処分しない慈悲に溢れたぢゃんく屋おやぢのその心意気」
木下「というより、ここ自体がゴミ溜めのような気がしますが」
小椋「がはははは」

木下「そういう意味では、こちらもそうですね」
小椋「そうです、しかもなんとこちらは『Windows95対応』ですよ。あの時のガラクタとの出会いがあったればこそ、ここでこうして屑の山の前で感動を得ることができるわけです」
木下「貴方の言うことが少しわかってきました。『蓮は泥の中に根を下ろし花を咲かせる』ということですね」
小椋「そのとおりです。お分かりいただけたところで今日はこの辺で....」
木下「いえいえ、もう少し泥を掻き分けてみましょう」
小椋「え?」
木下「ほらあの、水棲生物さんのりくえすとが....」
小椋「え"〜〜〜やるのぉ〜?....めんどっちいなぁ....」
木下「これまた態度がガラっと変わりましたね。いかなる場面においても心安らかにじゃなかったんですか」
小椋「....しょうがないなぁ

....その266へ続く(古きは温めてもやはりジャンク)