Logicool K750R "Solar keyboard"
Logicool K750R "Solar keyboard")
発売元/製造元 Logicool inc.
諸元
キー配列 108keys/JP
メカニズム Rubber dome/ membrane switch/pantagraph
I/F 2.4GHzRF/Unifying
備考 ML2032 Rechargable battery may be available
Junk Point because of Gravitations?

本レビューを書き始めている2016年4月17日、熊本・大分では先日来、それこそ尋常ではない回数の激しい地震が続いている。
被災者の方々にはお見舞いを申し上げるのと、1日1分1秒でも早く事態が収束し、救援と復興に取りかかれる状況になることを祈るのみである。
....などという書き出しでレビューを始めるのは、不謹慎と取られる向きもあるかもしれない。
しかし筆者は5年前にも申し上げたとおりにしたいと思う。
「求められる救援を粛々とできる範囲で行い、粛々と日常を送る」

....ところで、以前の大震災の際も取り沙汰されたのが「再生可能エネルギー」だと思う(前回の震災時は「全原発停止→電力供給の逼迫」...というクリティカルな問題があり、どちらかというと災害が直接要因というわけではなかったが)。

その際筆者もこのようなものを取り上げた。
そちらでも書いたように「人力」という、再生可能エネルギーの定義に当てはまらないものを使用している点はあるのだが、こうした「社会のエネルギー供給インフラに依存しない(ようにみえる)アイテム」は、災害が発生した際によく紹介される。

が.....どちらかというと「災害対策」という市民の意識の高まりに便乗するような部分が感じられるため、筆者はどちらかというと、彼等を斜め向きに、有り体に言えばキワモノ的に眺めているのである。

(左上)ソーラーセルユニットは上部左右に(左下)室内照明レベルで十分の模様
(右)電源状況を表示するアプリ。電池はまだ大丈夫だ( ̄▽ ̄;)
この「Logicool K750r」も、キーボード部が消耗型電池や外部電源を使用せず、再生可能エネルギーで駆動するという点では同じだ。だが、そもそも周辺機器なのであり、本体が動かないことには使いようがない(RFドングルも含めて)わけで、そうした「災害対応・エネルギー節約指向」のアイテムとはやや趣向が異なる。

HIDは低消費電力だが、それでも電源供給がないと使えないのは当然である。ワイヤレス機器に外部電源を用いるのは本末転倒なので、内部完結的に電池を使用することになるのだが、その結果、デザインの自由度を上げることに対し、電池の形状は制約となる。
その点、ソーラーセルは基本的に平板で、ボタン型充電池と組み合わせればデザインを薄型化しやすい。

後に形状を自由に選択できるLi-Polymerセルが出てきたが、重量の面ではアドバンテージがあると思われる。集光部を広く取らなければいけないが、それはそれでデザインのアピールポイントになる側面もある。要は....かっちょよく作るためのデバイスとしてソーラーセルを選択したのではないか。いや、身も蓋もない言い方になってしまうが。

K750rはLogicoolのソーラーセル駆動RFキーボードの現行機種だ。K750無印からのリビジョンアップ版と思われる。先代機種はなにやら問題があったらしい(レビューを見る限りは充電池の死亡が早い模様)。
凹キーと凸キーに分かれている
このチャチいスタンドは...妥当なところか?

ネット通販での新品価格は6500円前後。筆者は例によってハードオフのゴ....いやおぢゃんく箱から拾い上げた。ソーラーセル受光部にカスリ傷ありとのコメントがあり、販売価格は2000円。

まずまずの値段だったが、箱から出してみると、中央部が微妙に沈み込む方向に撓んでいる。
ティルトスタンドを立てないと、タイピングの際に「ゆわんゆわん」と左右に揺れることになる。なかなかにユニークな仕様....じゃないですよね→Logicoolさん。

本板のキートップは、BackSpace以外の繁用される文字/数字キーは中央が凹、それ以外は凸になっている。
ストロークの浅さはBSKBC01に似ていて、単体のキーの叩き具合は軽快だ。当初底付きで指がバウンドする感じがあり、リズムを作りにくいように感じたが、慣れてくると指の動きが少なくて済む感じで悪くない。
それにBSキーが凸であることで、小型化されているにも拘わらず叩き間違えることを少なくできている。
ホームポジションと1段目が微妙にズレている
(左)K750r(右)IBM5576-C01

一つ筆者にとってなじまない点があるとすると、ホームポジションと1段目のキーの位置関係だろう。
1段目の数字キー「2」より右と、3段目のホームポジションキーが同列にあり、半個右にずれている通常のキーボードのつもりで操作をすると、ずれたキーを叩いてしまう(5を叩いたつもりで6を押してしまうなど)。

ネット上で調べると、鍵盤面上部のLogicoolロゴ直下辺りに収納されている充電ボタン電池の耐久性の低さにブチ切れて解体した方がおられる。
キーボード表面のシールを剥がすとネジが見えるので、それらを外すと二枚に下ろせる模様だ。

....だがおそらく元に戻すのは無理なのではないかと思われるので、筆者は止めておく。

前出の通り、鉄板が入っていると思われる意外にズッシリとした筐体は、購入時に中央が下がり気味に反っていたところ、未使用時に壁に立てかけて保存していたらS字型にうねる状態になってしまったのだが、そんな「見かけ倒しの剛性」という問題程度で制裁を加えるほど筆者の度量は狭くないのだ。

とりあえず動いているし、トドメを刺すのは2英世さんに申し訳ないし。




(上)Unifying reciever
(下)用途がよく判らないUSBアダプタ(スペーサー?)


USB2BTでスマホ/タブレットでも使えそう
(JPKB対応なら....だけど)


(2016/04/30記、2019/12/26追記)

 

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