Apple Extended Keyboard II
製造元 Apple Co.ltd.
諸元
キー配列 US配列 106keys
メカニズム ALPS白軸
備考 I/F:ADBx2(connecting to USB via iMATE)
Junk Point おうちはどこだ?
「おぢゃんく様 要り用な時には 廃棄済み」
多くのぢゃんか〜の間で知られている法則である。

このコーナーで何度も取り上げている通り、ここ10数年のPCのコストダウンで、最もワリを喰っているパーツの一つがキーボードである事は疑いない。

筆者などは最初に買ったマシンに付属していた富士通鍵盤を本体の内臓を次々と入れ替えた後も延々と使い続けたクチなのだが、たいていの場合、本体の陳腐化と共に投棄され、新しいマシンを使い始めて後に「あ、あれ?」という違和感にとらわれても時既に遅し....ということになってしまうのではないだろうか。
上部林檎ロゴは「II」の証し
下部林檎の「I」は殆ど存在しないらしい
このような傾向は筆者が愛好するAT互換機のキーボードにおいて顕著だが、もう一つの陣営、Appleにおいても同様な事態が生じているのではないかと推察される。

かの企業らしく、発表される鍵盤は本体と並んで先鋭的なデザインなのだが、さてその操作感はどうなのだろう。
例えばこのWireless keyboardなど(実際に試してみたわけではないのだが)その剛性はともかく、ストロークの少なさやフラットなアイソレーションタイプのキーボードは、慣れるのに少しく時間が必要に感じられる。よしんば慣れた後でも、キーの底突きによる指の疲労が出やすそうな感じだ。

しかし他のメーカーと同様に、Appleも90年代初頭にはメカニカルスイッチを採用したキーボードを生産していた。

筆者はマカーではないので、いままでこうしたAppleのヴィンテージキーボードを使用する機会が殆ど無かったのだが、今年初頭にちょこっと勃発したMy祭りの影響で、このExtended KeyboardIIを入手することになった。
スライダーを動かすとチルトする
多段階に設定可能

さて、キーボード自体を入手するのはさほど手間も費用もかからなかったのだが(億で1k^^;)、いざ接続という段になって躓いた。

Wikipediaの記述では「今でも多くのユーザーがADB-USBコンバータを介してこのキーボードを使っている」とある。....この変換コネクタが数年前に生産中止になった模様で、2012年の今日では国内外を問わず、新品を購入するのはほぼ不可能な状態になっていたのだ。

仕方なくまた億を探し回った挙げ句、なんとか中古品を、本体の3倍の値段で譲って貰うことになった。
それでも競争者が結構いたのだから、いまでも需要があるということだろう。再生産の予定はないのだろうか。
(製造元のGriffin technologyのサイトには、製品紹介のページすら残っていない)

CapsLockキーは物理ロックする
AppleKを使えばShiftとの同時押しが不要

筆者は以前知人に無償供与されたピザボックスをちょこっといぢっていた時期があったので、「Mac配列」のキーボードに全く触れたことがないわけではない。

だが、実際に文章を打ってみると、やはりUS配列のATキーボードともまた違う、微妙な違和感がある。

最大の相違点はというと、ホームポジションのマーカーが「D」と「K」にある点だろう。

そもそも「ホームポジション」の定義は「左右#2〜5指を、『ASDFJKL:』に配置する」ということだから、基本的には同じ事なのだが、やはり手を動かす際に軸となるキーが違うというのは変な感じだ。
手を離した状態からキーに手を持っていく際に、無意識に#2指がポッチを探してしまうので、打つ列が1列ずれてしまうことがよくあるのだ。

それと、左Altショートカット使いの筆者にとって、「Option(alt)キー」が「Z」よりも左にあるのは非常に使いづらい。
AppleキーボードをWindows機で使用するためのソフト「AppleK Pro」では、「option」キーが「alt」、「command」キーが「Windows」キーに割り当てられる。この配列が、通常のWinキーを持つキーボードとは逆なのだ。そのためAlt+Fでファイルを開こうとすると、うっかりcommandキーを叩いてスタートメニューが立ち上がってしまうということになる。

スイッチはALPS白軸
タッチはDELLAT101Wと似ているがやや浅めで軽い

そうした細かな点を除けば、同じALPSスイッチを持つキーボードの中ではDell AT101Wとよく似たタイプフィールを持つ、手に優しい鍵盤だと思う。

感触としては、かの機よりストロークを少し短くし、やや軽めになったといったところか。
若干のクリック感があるところもよく似ている。

さて筆者にとって問題なのは、中古のコンバータが故障したらこのキーボードそのものが(マカーでない筆者の許では)無用の長物と化してしまう....ということもあるが、件のソフト「AppleK」が、アンインストールしない限り無効化できないということだ。

他のキーボードと取り替える度に、AppleKをアンインストール→再起動or再インストールさせなければならない。これはなかなかに面倒だ(アカウント情報は保持できるので、再インスコの度にレジストする必要はないのだが)。

というわけで、世のkeyboard junkiesのために何とかしてもらえないでしょうか>Trinity Worksさん




「AppleKPro」使用中
電源キーはoffのみ使用可能


(2012/04/01記)

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