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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その502


木下隆雄「そういえば管理者さんが同僚の方からお聞きになったようなのですが、林檎屋さんが14年ぶりにCPUを変更されるとか、しかも自前で」
小椋良二「あれほどの長時間ネットをながめておられるのに、今日までその情報の一片たりとも察知できなかった管理者さんの情弱には空いた口が塞がりませんが」
木下「ま、まあそれはそうかもしれませんが...しかしメインストリームPC林檎にARMが載る時代が来るとは、禿餅の己の先見を以て欣喜雀躍する姿が目に浮かぶようです」
小椋「といっても独自設計で行くみたいですけどね、まあ製造ぐらいは任されるかもしれません。しかし問題はやはり過去資産、とくにintelプラットフォーム用アプリの継承でしょう。Web上の提灯記事を読んでいると『問題ないレベルだ』と持ち上げてますが、2年間併売ということですからね」
木下「そうですな、十分に進化した科学は魔法と見分けがつかないとも言いますし」
小椋「な、なぞ」



木下「そんなこんなの一日、管理者さんにおかれましては馴染みのちうこ屋さんピヨピヨにリンゴ本が爆安掲載されていたのを見て、GPU問題があるにもかかわらずかなり前のめりになっておられたとのことです」
小椋「そ、それはあれでしょう、いつぞやのピザ箱譲渡から十数年たってしまったので、技術と知識補完の目的でIYH寸前までいっただけのでは」
木下「だ、だけ?」
小椋「そもそも管理者さんが愛でる黒い機体と林檎では、製品思想が真逆ではなかろうかと。例えば上記画像のごときイヴェントが発生した場合」
木下「なるほど、『葉っぱ→ストアに持ち込む』に対して『炭→バラす』ということですか」
小椋「では早速取り掛かりましょう」
木下「詳しくはこちらHWマニュアルを見てくださいね〜」
小椋「て、手抜き....」



小椋「というわけで、上記を参考にベースカバーassyから」
木下「おもむろに始めてますけど、キーボードにたどり着くまでに12工程、ほぼ全バラじゃないですか」
小椋「大丈夫です、最後のLCDはそのままで行けるはずですから11工程」
木下「....あまり事態の改善にはなっていないような気がしますが」
小椋「ThinkPad535のような1工程のみでの分解など、誰も期待しておりませんでしたし」
木下「あやちい」
小椋「と、とにかく進めてまいりましょう。まずはレイアウトをメモっておかないと、元に戻せない悪寒」
木下「このバッテリーの真ん中にある穴は何でしょうね。マニュアルによれば、組み上げ時にベースカバーのここに当たる部分を押すことになっているのですが」
小椋「ちょうどトラックポイントのスティック直下ですね。何でしょう」
木下「わからんでしょう」
小椋「そうしたものはスル〜して、次は」



小椋「バッテラ外し。コネクタと4か所のねじで止まってます」
木下「この世代のThinkPadをばらすのは初めてですな。バッテリー・パックというものはケツにカッチンするものだと思っておりました」
小椋「それは今の我々でしょう。現在日曜日の17:00、遅くとも明朝8:00には交換して動作するようになっていないといけないわけですから」
木下「はいほーはいほー」
小椋「やり」



小椋「続いて裏から見て右上のSSDとWiFiカード外し....なのですが、ここら辺はケーブルの取り回しを記録しとかないと、後でベースカバーが閉まらない...という事態が発生しそうです。同じちうか製ながら、こちらはあまりといえばあまりの大らかさ」
木下「そんなことを言いながら、数時間後にWiFiアンテナけーぶろを逆に接続するのであった」
小椋「そ、そげなことはおいといて、ここからは老眼鏡の出動です」
木下「も、もう?」



小椋「さて、ぼちぼち中心区画へ」
木下「こちらのファンは日本電産製ですな、SGから中華へ、そしてまたSGに里帰り」
小椋「モーター作ってる工場は小浜のようですが」
木下「どてっ」
小椋「ヒートパイプ真下のCPUには導熱グリスが盛ってますが、手元にないので清拭→再塗付は割愛です」
木下「....萌えるぞ」



小椋「これは外さなければいかんのか?という感じのオーディオカード」
木下「裏側にフレキケーブルが入り込んでるのですか」
小椋「このタイプのコネクタばっかりならよいのですが....まあそれはもう少し進んでからです。次は」



木下「...このスピーカーって、外さないのじゃダメなんですか」
小椋「をを蓮砲....ていうか、まだ見えてませんやん>きぼど」
木下「しかしこのアナログ音声信号用ケーブル、ずぼらな管理者さんが戻しを一番苦手とするところなのでは」
小椋「ですよねぇ、きっちりはめ込みの場所ならズレの生じようもないのですが。てなわけでここはまたしてもしっかり記録」



木下「んでもって次はRJ-45カードですか、こんなの使ったことありませんが」
小椋「何かの時の為に必要なんでしょう、アクセスポイントがない場所とか」
木下「管理者さんの職場から出かけることってあるんですか」
小椋「ないと思います」
木下「じゃもいでおこう」
小椋「をーい...と、このケーブルなんですけど後述」



小椋「その下のところに指紋センサー」
木下「こちらは金属プレートに覆われてますな」
小椋「このフレキがちゃちな割にわりとエグく折り曲げてあります。530の断線を思わせるやつ」
木下「四半世紀前のオサーン」



小椋「平成は遠くなりにけり議論は置いとくとして、実は一つ見落としていた点が」
木下「なんでしょう」
小椋「画像をご覧いただくと、さきほど外したRJ45/指紋認証と、TrackPadのフレキがキーボードassyに両面テープで貼りついているんですけど」
木下「確かにそうですね」
小椋「で、これらのフレキとキーボードassyは別のFRUであることを忘れておりまして、がっちり引っ付いているこの子たちを、断線することなくひっぺがさないといけないわけなのです。しかもキーボードassyケーブル付着の両面は安定の強力接着でお馴染み、世界の3M製」
木下「困った時は先送り」
小椋「やり」




小椋「シスボまで残りは一つ、ボードのコネクタ押さえ金具を取りまして、あとはフレキを」
木下「でこのコネクタ、黒い留め具レバーを倒すと外れる...ということでよろしいのでしょうか(ぷちっ)」
小椋「無理に引っ張るな〜特にこの手順7・8のコネクタ、なんでこんな切れそうな形状をしてるのでしょうか。とにかく全部外してビスも抜いて、後はスライドするように引っ張れば....(ごりっ)あ、あれ?」
木下「SIMスロット、抜き忘れてます。やっちまいましたか」
小椋「い、いや大丈夫でしょう」
木下「といいながら分解前作業の同じ場所に書かれている『内蔵電池を無効化する作業』が必要だと分かったのは後日のことであった」
小椋「つ、続く」




小椋「さて、ようやくきぼどに到達しました。早速交換を」
木下「それはいいのですが、微妙にFRU#が違いませんか」
小椋「資料によると、装着されているSN20G18596が標準タイプ、購入したSM20G18636がバックライト付きとなっています。どちらも2015年モデル用ですので問題ありません」
木下「といいながら見比べて違っていたので結構焦ってた説」
小椋「さ、さあHWマニュアルに従って交換を」
木下「載ってません」
小椋「え?」
木下「『1140キーボード・アッセンブリ交換』のところには、LCDユニットをとりはずすところまで書いてあるのですが、肝心のキーボードの外し方はバッツリ切られてます。おそらくさきほど言っていたフレキ剥がしのあと、画像のごとくサイズのわからないマイクロビス約60本を外せばよいと思われるのですが」
小椋「知ってた」
木下「やり」




小椋「ビスのサイズはエロいしとにお聞きしたのですが、わからないので取り合えず精密なやつを買ってきましょう」
木下「Vesselですか、ここまで100均で買ったマイクロドライバで作業していたずぼらな管理者さんに似合いませんな」
小椋「1本でも舐めてしまったら終了ですからね」




小椋「で、ここで先ほど話に出ていたフレキを剥がさねば、貼り付けた下に配置されているビスが外せませんので」
木下「やるしかありませんな(むりょむりょりょ...べきっ)はいどうぞ」
小椋「...なんか変な音がしましたが」
木下「こちらは終わりましたので、順次ビスを緩めていきましょう」
小椋「良い子はこちらをご参考に」
木下「引っ張り角30度....切れますがな」




小椋「この細い透明プラ板も剥がします」
木下「これってTrackPointの周囲に配置されてますよね。位置決めの枠線がほかのフレキと同じようにプリントされてますけど、何か大事な役目があるのでしょうか」
小椋「知らん(べりっ)」
木下「て、テキトー...」
小椋「こちらはフレキと違って、キーボードAssyに付属してありますので大丈夫です」
木下「貼るのもテキトーだったのは後日談」
小椋「か、買った交換品もずれて貼ってありましたし」
木下「交換がしやすいようにとのメーカー心を無にしてますな」
小椋「い、一応枠に沿うように貼りはしましたので」
木下「....不安だ」




小椋「で、これが全バラー1の図。ここまで2時間半かかっとりますな。ようやく交換に」
木下「たかがキートップひとつの破損修理の為にここまで破壊しないといけないとは。しかも直下にLCDを敷いた状態でビス締めの圧をかけても大丈夫なのでしょうや否や」




小椋「ではこんな感じで30°ぐらい浮かせて締めていきましょう。もともと一つ一つのビスの締め付けトルクはそんなに高くなさそうでしたし」
木下「その代わり落っことすと(コロリン)ほれヒンジの横にすみっコぐらし、マイクロラジペンでもつまめませんよ」
小椋「こ、このぉ〜」
木下「そして夜は更けていくのであった」
小椋「そして組み上げは終了。ふたをする前に動かして.....あり?」
木下「ポインティングデバイスが動きませんな」
小椋「なに、コネクタの接触不良でしょう....」
木下「外したところを全部チェックしましたが、やはり動きません」
小椋「そ、そうか一度初期化をしてみれば..ボタン電池を放電、工場出荷時に戻して」
木下「それでも動きません」
小椋「/(^o^)\オワター」
木下「どうするんですか、現在作業開始時より7時間経過、始業まであと8時間です」
小椋「とりあえずX1鼠をご用意しておいて」

(....日付は変わって明後日6/30 14:00)

小椋「出る買ってきた」
木下「仕事さぼって何やってるんですか」
小椋「し、仕方ないでしょう....日々の業務に」
木下「またおジャンクを、いい加減学習したほうがよいのでは」
小椋「が、学習といえば....お店の方に事情を話したところ、コネクタ点検とバッテリー初期化するようにとアドバイスいただきましたな。それはやったと申し上げたのですが、一応TrackPadケーブルのパッド側のコネクタも触ったような記憶があるのでもう一度裏ブタ開けて見てみようかと...」




木下「.....なんかラッチが微妙に上がってませんか」
小椋「.....(ぺちっ)」
木下「スイッチヲン」
小椋「正常動作確認。復旧完了」
木下「で、このデル君は」
小椋「えと....」
木下「毎回このぱたーん、いつまでたっても」
小椋「ラッチがあきまへん」
木下「おあとがよろしいようで」


....その503へ続く(その後dellは嫁の元へ、嫁の鈍dellは管理者へ)