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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その437

木下隆雄「ここ何年かの管理者さんを見ていると、春先になると決まって我々をして峠に派遣することが多いようですな」
小椋良二「ご本人の逃避癖と云うことですな。お仕事を放擲して出かけるからホルティさん....いや奥さんに指摘を受けるのです」
木下「し、知らない道を見ると、そこに行ってみたくてたまらなくなる。貴方にはそういうことはないのかい?」
小椋「だから黒羊ネタはもういいって」
木下「まあ前回から続く社会インフラ整備の検証うんたらかんたらも必要なことですし、指令とあらば致し方のないところです」
小椋「とかいいながら何ですかこの後部座席の糧食一式は」
木下「でへ」
小椋「やり」



小椋「んで結局いつもの場所で、いつもの看板ですか」
木下「枯れ木も山の賑わいと申しますし」
小椋「いみふめ」
木下「実際枯れてますからな、路上に。しかし毎年の事ながらここを通ると、SGとGFの経済状況が仄見えて興味深いです」
小椋「それはそうですが、今年はこちら側も頑張って下さっているのではないでしょうか。少なくとも人力的には」
木下「その代わり物理的には路盤流失とか多数の小規模崩落放置とか、節約の姿勢がそこかしこに」
小椋「んで大丈夫なのですか、転落の危険は回避できるとしても峠のゲートが閉まっている可能性は」
木下「まあ大丈夫でしょう、何台かGFナンバーを見ましたし」



木下「ほいきた峠」
小椋「な、なんか意外にあっさり....まだGF側にも雪渓はありますけどね」
木下「流石に黄金週間直前ですからね」
小椋「とかいいながら2mの壁に阻まれたこともあったじゃないですか」
木下「え、えとー...あとは渓流を眺めながら下るだけ」



小椋「さぁどうぞ、だうんひる」
木下「ぎょつっ」



小椋「これはなかなかにイってますな」
木下「河川の増水で暗渠の許容水量が足らず、路盤ごと押し流したという感じでしょうか。一気に融雪か、春一番で降った雨で土砂崩れとか」
小椋「写真を見る限りではU字陥没を下って登って...で通れそうに見えますが、実際下ると5m垂直ダイヴですな。」
木下「このまま放置はかなり危険ですが...このダメーヂだと今期は開通が秋頃でしょうか。ここは(SGに比して)金満GFの公金投入による短期復旧に期待するしかありませんな」
小椋「そしてまた冬が来て」
木下「崩れて直し、また崩れ...ですな。そうして人間が一喜一憂しようと峠は変わらず在るわけで」
小椋「『嗚呼、国見破れて山河在り』ということですか」
木下「う〜つ〜むくなよ〜振り向くなよ〜♪」
小椋「うつむかなければハマってますし、振り向かないと帰れませんが」



--おまけ:峠ですが立ってます--


....その438へ続く(またしても著しい県境格差)