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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである(?)−


その223

小椋良二「先日臨床心理士の方の講演を聴く機会がありまして、『人は自己が認識している以上に環境に対応する柔軟性がある』という命題を、実例を挙げて説明されていました。なかなかに興味深かったですが」

木下隆雄「なるほど、それは『何不自由なく育った有名私立女子高の秀才女子校生がある日ほんの遊びのつもりでナンパされた男と深みにハマり、○○ふな写真をネタに脅された挙句にドラッグを覚えて気がつけばフーゾク直行便で最初に相手した客の前では震えていたのに半年も経てば熟練の腸詰職人並みの手捌きになっている』ということですね」

小椋「ツッコむ余地の無い完璧なボケですね....もっと我々の世界で身近な例があるでしょう」

木下「例えば?」

小椋「考えてもごらんなさい、10年くらい前まで文書プロセッサといえばPCソフトなんかよりワープロ専用機だったでしょう....それもフリーカーソルモードの。『こっからここまで線引いてぇ、こん中に文字入れてぇ....あれスペース余った、しょうがない横倍角だ〜』みたいな。それが一太郎の天下になり、気がつけばWord以外のプロセッサって何かあったっけ?という状況になってるでしょう」

木下「ま、そうですな」

小椋「その間ユーザーは文句1つこぼすでもなく(?)、コロコロ変わるディファクトスタンダードのインターフェースに苦労して合わせてきた訳です。時にはわざわざ高い金払って」

木下「確かに。ESC→T→Lでファイルを開いていたのが懐かしいですな。今ではalt+f+oばっかしですから」

小椋「しかしそんな毎日の中で、ふとかつて愛用していた環境に触れると、人は郷愁を覚えずにはいられないわけです。それがすでに失われた楽園だとしても」

木下「なるほど、つまりこういうことですな。『ある日店に来た一人の男を見て彼女は愕然とする....《ヤマザキさん!!》《....探したよ、ミカさん》《どうして....ヤマザキさん....》《理由なんてどうでもいい、キミはこんな所にいちゃいけないんだ。さあ、行こうミカさん》差し出された手を振りほどく彼女。《イヤ!来ないで!》《何故だ?!ミカさん?!》《もう....私はあの頃の私じゃないの....》』」

小椋「やめんかいっ」


小椋「そんなこんなで、ここに郷愁がまたひとつ」
木下「....あの盛り上がった前フリは何だったんだ」
小椋「あ〜たが勝手に萌え萌えだっただけです」

木下「しかしまたえらく古い郷愁を掘り起こしてきましたね....あの当時\500,000前後した機が今や税込\840ですか」
小椋「なかなか良い買い物といえるでしょう。某サイトでこの機のレビューを書いておられる方が『現在でもプリンタ一体型ノートというのは意外に盲点なギミックだ』とおっしゃっていましたが、ペーパーレスが進んでいるといってもやはり打ち出しが必要な場面ではこういう機械が活きてくるんではないでしょうか」

木下「しかしながらこれで、ここの石井氏のレビューによると、貴方所有の炭団機の"変り種率"が遂に62.5%に達しましたな」
小椋「そ、それはともかくメモリの増設です」
木下「さすが古代のノートですね。72pinSIMMが使えるとは」
小椋「これなら我が家にもいっぱいあります。では....」

木下「....物理的な障害があるようですね」

小椋「なあに、この程度ならぞげっと逝ってしまいましょう....ああこの繊維ガラス基板を削る感覚、初めて通信販売で買った『タミヤ電動RCシリーズ第一弾ポルシェターボRSRタイプ934用グラスファイバーシャーシ』をドリリングした時のことが昨日のことのように思い出されます」
木下「あの穴を空け過ぎてステアリングユニット取り付けに詰め物しなければいけなくなったアレですね」
小椋「....これでおけと」

木下「ちょっと待ってください、確かFIBMTP1/mes7の書き込みを見たらSIMM IDが合わないといけないみたいですよ」
小椋「そうでしたね。ピンからの結線を見るとこんな感じですか」

木下「....相変わらずかなり壮烈なイモはんだですな」
小椋「導通してればおっけです。さあ電源をっと」

木下「....案の定です」
小椋「やはりパリ有りは基本ですか」
木下「そのくらいチェックしておけよ〜」

小椋「こちらの入出力情報製SIMMだと、とりあえず4MBは認識されるんですよね」
木下「構成は4Mbitらしきチップが16個だから8MBのはずですが....パリティチップのFUJITSU-81C1000A-70が4個ですか、ひょっとして認識できる容量がパリティに依存してませんか?」
小椋「その可能性がありますね....では残るSIMMも試してみるということで、今日はこの辺で」
木下「そしてまた放置ぷれいがひとつ」
小椋「ぎ、ぎくぅ」

....その224へ続く(経験上曇りのち晴れ♪)