|
(上)配列全体。メディアキーいらね (左下)チョット届きにくい/(右下)Chiconyと思われるスイッチ |
MicrosoftはNatural multimedia keyboardから始まり、現在のSculpt ergonomic keyboardに至るまで、微妙に変貌を遂げながら、"ergonomic"という形態のキーボードを生産し続けている。今日キーボードというHIDが緩やかにシェアを下げている中で、これはなかなかに頑固...というか、希有なことではないだろうか。
細かな変更はあるが、これまでのMicrosoftエルゴノミックキーボードのラインナップを見る限り、そのコンセプトは一貫していると思える。
肘を内側に絞ることなく、また手関節(手首)の伸展(背屈)と内旋(親指側を下になるように旋回する)を伴わない『自然』な姿勢で操作する、ということになるのだろう。
そのコンセプトが、「中央部分が隆起し、手前が高くなるように逆スラント」という形態を継続して取らせていると思われる。
キースイッチは、Natural keyboardと同じ角柱スライダーのメンブレンタイプ.....と思ったら、円柱スライダの少し違うタイプだった。(Model#:KU-0462/2012-08)。型番から推測してChicony製と思われる。
タッチは可もなく不可もなくという感じだ。ほぼ未使用と思われる個体の為か、スライダーのきしみや、ひっかかりは特にない。操作音も割と静かだ。
また、パンタグラフ機構を持たないmembrane/ゴム椀のキーボードにありがちな、くぐもった「ぐにっ」という触感も比較的抑えられている。ここら辺は、さすがにメジャーになったキーボードベンダーの製品という気がする。
しかしキレのよいタクタイル感や、軽荷重/ショートストロークといった感触を持つ今日のキャパシティブ/メカニカル各スイッチを持つ(主にゲーミング用途の)キーボード群と比較すると、一昔前の打鍵感という気がする(ヴィンテージ・・・というのとは、また違う意味で)。
筆者がしばしば述べる、ショートカット使いの際の左alt/ctrlの位置についてはやや左寄りに過ぎる感じがある。url入力ダイアログボックスに移動する際に、ちょっとひっかかってしまったり、カタカナ変換にやや難があったりするのだ。
|