Stylistic Q702/G キーボード・ドッキングステーション
製造元 Fujitsu Co.ltd.
諸元
キー配列 JIS 86keys/touch pad
メカニズム membrane/ゴム腕/パンタグラフ
備考 I/F:docking connector
USBx2/LAN(1000BASE-T/100BASE-TX)/VGAx1
45Wh Li-polymer battery
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Junk Point 何だろうこの胸のときめかなさは
筆者宅の小型だった生物達も、そろそろ将来の進路を考える時期にさしかかっている。

筆者がそうであったように、まだ今のところは平和で安定している日本の現代社会において、18歳やそこらの年齢では、自分の将来をリアルにイメージできない、あるいは計画する意志がない人のほうが多数派なのであろう。
とはいっても「まだ俺は本気出していないだけ」などといっているうちに選択肢はあっという間に狭められていくものであるから、筆者としても己に出来るはずもなかった「未来への賢明な選択」を愚息どもに強要したりしているのである。

尤も「○○になれ」といっても「あ、はい」などと気のない返事が返ってくるのは目に見えている。筆者が求めているのは一点だけ「好きなことを仕事にするか、好きなことと仕事を分離するか、どちらかを決めろ」ということだ。

筆者の場合、後者を選んだ。
その上で、趣味を餌に仕事のピッチを上げたり、趣味を「仕事上に必要なデバイス」として無理から主体的に割り込ませたりして、人生のスパイスにしているのだ。
さて、彼らはいずれの道を選ぶのであろうか。
配列はオーソドックスな86key

さて、そんな昨年暮れの一日、例によって職場に荷物が届いた。

筆者がイオシスで経費で買った中古タブレットだ。

製造元は富士通、refurbished byIBMという、やや出自がキワモノっぽい法人向けモデルだった。
その点(+3諭吉というお値段)が筆者の物欲を刺激したわけだが、それだけではない。Core-i5/4GB RAMを搭載して、かつWin10Pro機であるという点がポイントだった。

筆者は取引先に一台、リモート操作可能なPCを置かせてもらっているのだが、これが例のヤツで、正直win10で運用するにはかなりしんどい状況になってきている。その代替機を....と考えていたところに「渡りに船かも知れない」特売が降って湧いたわけだ。決して横領してネタ作り....というだけではない。いや、ホントだってば。

docking connectorは独自形状と思われる
裏面にサブバッテリー、筆者実使用で休止無しに5時間ぐらい

まあそうした事情はともかく、スペックだけを見て購入したブツを開封しようとして、年末進行の多忙で放置すること数日。
ようやく深夜にセットアップできる機会がやってきた。

wktkしながら開封した.....筆者の目の前に、なんか見慣れた板が現れた。「あれ?これって...」
筆者がいつも業務記録をつけているノートの上半分に、よく似ている。ていうか、瓜二つだ。
まさかと思いながら、この「ノート・ドッキングステーション for Q702/G」に....ガチョっと填まった。
事ここに至り、筆者はようやく事態を悟る。

今回(2016.12に)イオシスで放出された200台あまり(*1)のQ702/Gは本体+ACアダプタ+スタイラス(筆者のセットには入ってなかった#プンスコ)(*2)のみで、本キーボードは含まれていない。元より法人向けモデルだから、後から買い足すのも困難だ。
冷静に考えてみると、非常に貴重なデバイスを保有しているということになり、偶然にもそれを利用できるタブレットを格安かつ程度の極めて良い状態で入手出来たのだから、これは非常に幸運なことのはずである。

で、あるはずなのだが.....なんだかメデタさが中ぐらいだ。筆者的には。
これはおそらく、「趣味と仕事が『企図せず』混ざってしまった」からではないだろうか。
会社設立の際に、本機をほぼ定価(¥250k)で購入した経緯も、筆者の微妙感を助長する一因となっている、かも知れない。

....まあ、そうはいっても、筆者周辺に存在するWindowsノート・タブレットの中で最高性能の中の一台である。
窓口←→作業場を移動して使用することを想定してタブレット1枚に本鍵盤2台を「買わされ」ながら、およそタブレット可搬の用途が実用的でなかったために、死蔵状態だった本キーボードを活かす機会(業務用としても、ネタとしても[←こら])が、購入3年目にようやく巡ってきたことを喜ぶべきなのであろう。

パンタグラフ・アイソレーション/(右上)左側にVGA/USB
(右下)右側にLAN/USB,穴はスタイラス入れ(持ってません)
さて、本機について述べるのを忘れてた(をぃ)。

サブバッテリーを装備しているので、重量は結構重い。
しかしこれは本体とのバランスを考えると、必要な重さだ。この時代(2013年)のタブレットとしては普通で、現代機と比べるとかなり重い11.6inch機を装着してひっくり返らない重さということになる。
(資料によると、本体/本キーボードとも850g)

キーは、非常にオーソドックスな86キーJIS配列。
US配列が基本と思われるが、文字キーで縮小されているのは右上の「¥」だけである。
右shiftが小さいのはやや問題だが、おおむね打ちやすいサイズになっている。キーピッチは17mm。これは筆者にとって非常に懐かしい、B5ノートとほぼ同じサイズである。

余談だが、メーカー資料によるとキーストロークが1.7mmとなっていて、これはゲーミングキーボードのLogicool G910 RGB(Romer-G)に迫るショートストロークだ。....ゲーマー向けKBと言っても言いすぎでもないことは....ないと思う(つまり言い過ぎ)。
しかし、かといって普通の文書入力がしにくいわけではなく、筆者個人の感想としては割と打ちやすく設定されていると思う。キートップのガタツキが少ないこと、上記の通りJP配列であるにもかかわらず、右側の文字キーがシュリンクされていない点が大きいようだ。

筆者が使い慣れていないせいか、タッチパッドにいつのまにか触ってしまい、ポインタがすっ飛んでいくということがあるが、Stylistic 702/GのポインティングデバイスはFn+F4で切り替えられるので、随時動作を停止して使うという手もある。
どういう状況で発生するか不明だが、特定のキーまたはポインティングデバイスの操作が連続してしまう不具合が発生している。この場合は電源を一旦切って再起動すれば正常に動作するようになる。

タブレットだけでも2〜3時間は動作すると思われるが、本機のサブバッテリーと組み合わせると、半日の業務中はサスペンドしなくても継続使用が可能である点も大きい。

そんなわけで、単なる中継器としてはもったいない本機は、おそらく筆者の職場のサブ事務機として、Q702/G共々、再び実戦配備されることになるだろう。....筆者宅に配備されて、時々いぢいぢ、大部分放置....というよりは、大分幸福なPC生となることが予想される。

「志向と業務が一致すること」が、PCにとっての幸せとなるのは間違いないから。
それが一致しないケース(業務で不要→廃棄→御ぢゃんかーに拾われる)は、不本意なのだろう、おそらく。人間と違って。


注1:すみません、入ってました。m(_ _)m
注2:2017年1月3日現在、66台「しか売れてない」みたいです


全く以てノート


(追記)上記のポインティングデバイス暴走の不具合だが、その後価格.comのレビュースレを見ると対策が載っていた。

・「タッチパネル キャリブレーション ツール」の修正と使用方法について(2012年10月発表モデル : STYLISTIC QH77/J ほか)

・「タッチパネル ファームウェア 更新ツール <QH77/J,WQ2/J用>

両方当てて安定した方もおられるようだが、筆者所有のマシンは今のところ前者のパッチだけで安定している。



(2017/01/03記、2017/02/12追記)


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