BTC5100C
BTC5100C
メーカー BTC inc.(→チラシ)
諸元
キー配列 US/80keys
メカニズム Conductive Rubber
I/F PS/2
備考
Junk Point Happy Hackingです(キリッ)

ずっと以前(確か2000年代初頭)に「地方の未婚未成年女性の妊娠率は都市部のそれよりも高い」という調査結果を聞いたことがある。
その結果が事実である(だった)のは確かとしても....それに対する考察は「さまざまなアミューズメントが存在する都市部に比べ、地方では異性交遊ぐらいしか楽しみがないため」という、身も蓋もないものだった。
一度この研究をおこなった方のアタマをカッポリと開けて見てみたいものである。中には湖とキャンプ場と女性教師型宇宙人と停滞高校生が詰まってるのではないだろうか。

かくいう筆者も先のレビューで、地方在住という環境における、生活の選択肢....もっとありていに言うと「娯楽提供環境の幅のなさ」を書いた。
だがそれは「そこに暮らす人々の様々な嗜好」の存在を否定するものでは全くない。「田舎ではマニアが楽しむ環境がない」のは確かだとしても、その逆である「ヲタ店が存在しない田舎にはヲタも存在しない」という命題は真ではないのである。
ましてネット環境がここまで一般化した現在、情報だけならスマホ一台あればよほどの過疎地でもない限りいつでもどこでもアクセスが可能だ。要は興味をもつきっかけさえあれば、その世界にどっぷり浸かってしまうことに地域差は存在しないといっても良いのではないだろうか。

とはいいながら、特定のジャンルにおいて同好の士を見つけるとなると、これはまた別の話になる。

筆者などもこのようなコーナーをやっているが、近郷で同じような趣味を持つ人の数の少なさは、そのジャンルのアイテム(=ネタ)に接する機会の少なさに直結してしまっている。
基盤裏面(だけw)
キートップとstem

それゆえに、これと同時にBTC5100Cをおぢゃんくコンテナから拾い上げてレジに持って行った時に、「これは同じ個人の方からの買い取り品ですよ」とレジ氏に聞かされたときは、思わずまだ見ぬ「ご近所のKeyboard Junkyさん」に親近感を抱いてしまったのである。....筆者の脳内設定乙の可能性も高いのだが。

レジ氏は同板を"Happy Hacking"と宣い、筆者は「そのパチモン」と斬り捨てた持ち上げた。
....いずれも間違っていたのではないだろうか。

ネット上に残っているパンフレットを見ると、スイッチ機構は"conductive rubber"と記されている。...つまり「導電ゴム」ということか。いわゆるメンブレンスイッチとは違うモノなのだろうか。他のレビューを読むと「メンブレン」と記している所もある。どうもよくわからない。

はっきりさせるには....バラすのが手っ取り早いのだろうが、他のユーザーさんと違い(意外というか、この鍵盤にハマっている方は結構おられる)筆者の手元にある本機はこれ一台こっきりである。元に戻らなかったらハイサヨナラ....それはちょっとイヤだ。というわけでインプレッションにもかかわらず解体を躊躇うちきんな筆者であった。

噂の逆L字
何故にFnがこんなにデカイ?

それはさておき、タイプフィールはメンブレンのそれに近い。HHKB Liteと比較すると、もう少し底付きがはっきりしていることと、クリック音が少し大きい気がする。ただHHKB Liteよりはくぐもった打鍵感が少ないので、「叩いている」という感触はより強く、タイピングにリズム感がつけやすいように思う。

いずこでも語られる「逆L字型の言迷カーソルキー配列」は、正直何とも言えない。
キーリマップツールを使われる方が主流、パターン切り+ジャンパでハード的に入替(...あ、それは左Fnと左Ctrlか)、そして「これはこれで考えられた配列だ」として何もされない方と、ユーザーの反応はこの3つのようだ。
筆者は「何もできない」派だ。で、そんな中で叩いている内にカーソルキーの操作そのものは「チラ見」ながら入力することでそんなに障害ではないような気がしてきた。
筆者にとって問題なのは「Ctrlキーのフリをした」左端の大きなFnキーと、「凸配列用↑キーのフリをした」右から2列目の小さいShiftキーだ。
いずれもリマップすれば済む話なのだが、Fn機能を使うキーというと....F11/12、PgUP/Down/Home/Endのたった6つである。
だったらこんな巨大なキーにしないで左Altとスペースの間にちっちゃなヤツを入れておくか、もしくはハードSWで入れ替えるようにすればよかったのではと思うのである。


とりあえずBTキーボード化

細かい配列に不満はあるが、実は筆者、基本的にこのサイズとファンクションキー付のキーボードは使い勝手が良いと感じている。WinユーザーにはファンクションキーのないHHKBはもう一つ使い勝手がよろしくないと思うのだ。

カタログによると"1997 Best users' choice (info.com&Connectimes)"とある。聞いたこともない雑誌(?)だが、それなりにユーザー受けのよかった鍵盤ではないだろうか。発売当時の価格で4000円との情報もある。筆者はその`1/4の価格で入手、まずまずは満足の一品だったように思う。





(2015/06/21記)
 

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