Plat'Home HMB-55954-T05
製造元/販売元 OKI Co.ltd./ぷらっとホーム
諸元
キー配列 JIS配列 91keys+ポインタ左右ボタン
メカニズム membrane/ゴム腕
備考 I/F:PS/2(KB/mouse)
Junk Point Neotecでも見たような
筆者にとって秋葉原が「遠くに在りておもふもの」となってから、かなりの時間が経ったように思う。
筆者の職場環境が変わり、1年に1回はあった「研修と学会を兼ねた巡回」の機会も消滅して、いよいよ足が遠のいていくようだ。
だがしかし、己が行動は己が定めるべきものであって、環境に左右されるものでは本来ないはずだ。現に毎週のように凸を繰り返していた時期も、職場と学校と自宅を結ぶ動線からは完全にはみ出していたではなかったか。

いずれにせよ、「●●は昔の●●ならず」の言葉通り、街は常に流転していくのであって、筆者が知る秋葉とは全く別の街がそこに存在しているのは明らかであろう。それを確かめるためにも、なんとか仕事に忙殺される日々のスキを突いて出撃したい....と考える今日この頃である。
ゴム椀とバックリングスプリングのアイノコのような
大型キーにはスタビ入り

そんな「筆者が知る秋葉」の地点のひとつが、あの名物ヲヤヂがいたころの「ぷらっとホーム」だ。

いや、筆者はその頃も今もただの「有象無象のパソコン小僧たち」の最下層に埋もれる一般人であるがゆえに、UNIX 関連製品やネットワークデバイスを専門に扱うかの店に入ってもただ眺めて「ほー」とか「へー」とか言っているだけ、そのデバイスたちの真の存在意義や使用目的などを理解していたか....というと、甚だ怪しいものだったのである。

当時存在したリアル店舗の中に、このキーボードも販売されていた。....はずである。そのはずなのだが....残念ながら筆者の記憶には、それらしき断片が残されていない。
ただひとつ記憶があるとすれば、こちらも現在は秋葉に影も形ものこっていないネオテックの、ジャンク箱の中に放り込んであったI/F違い(RS-232C接続!の"T01")のタイプがあるだけなのだ。

裏面ラベル下にCtrl←→Caps入れ替えSW
チルトスタンドは1段

当時ジャンク炭団機収集に血道を上げていて、TrackPointキーボード以外には興味を示そうとしなかった筆者には、この「似非TrackPoint」を持つ鍵盤などは箸にも棒にもかからない存在だったのかも知れない。当時すでにRS-232Cを持つPCが筆者宅の一線から退いていたという事情もあったのだろうが。

そして今日、たまたま久しぶりにやふおくを眺めていた筆者がうっかりぽちってしまったのが、PS/2x2I/FタイプのT05であった。現行機種のようにホイールやセンターボタンを持たない昔ながらのレイアウトに郷愁をそそられたのかも知れない。ネタ枯れという重要な背景が存在したことはこの際置いておこう(をぃ)。

そんなことはさておき、元々このキーボードはブレードサーバーや業務用端末の省スペース入力装置として開発されたという背景があるようだ。そのせいか、IBMのSpacesaverや、それに類する10キーレス/ポインティングデバイス付コンパクトキーボード(たとえばこれ)と同じ雰囲気を持っている。

ポインタ左右ボタンはマイクロSW
筐体接合部が非常にチャチい

スイッチはパンタグラフが一般化する以前....なのか、ゴム椀/メンブレンタイプのキートップ一体型である。残念ながら筆者の入手した個体はかなりホコリがたまっていて、キーの動きも渋い状態である。スムーサーを噴けばもう少しマトモな動きになると思うが、現時点では底突き感がハッキリせず、打鍵感としてはイマイチな感じだ。

ポインタの動きは可もなく不可もなくといった感じだ。TrackPointドライバを入れてもそれほどカーソルの動きは敏感にならない。

レイアウトは古き良き時代のThinkPadを思わせる7段で、しかも全文字キーフルピッチである。
UNIXでの使用を想定しているので、Caps←→Ctrl入れ替えのハードSWが裏面にある。

そしてそれに伴って、Fnキーが左下端ではなく左Ctrlの右側に配置されている。このために生粋のWinユーザーである筆者にとって有り難いことに、コンパクトキーボードでありながらCtrl掌底打ちが可能になるのだ。
もとより本機ではNumLock/ScLockぐらいしか用途のないFnであるが、それゆえこのあまり使わない位置にあるのは有り難い。Win8以降ではゐぃん/contextキーが無いことが不利になるかも知れないが。

鉄板とはプラ爪止めの模様
基板とはフレキで接続

無理を承知ではあるが、この機の新品があれば操作感を試してみたい気がする。それが無理であれば、現行機種のMini keyboardIIIproか。センターボタン兼ホイールも付いているし....USB接続のゴム腕キーボードに1諭吉強、うーむ....

IBM1379590
I/Fおよびキー配列の違う12種類(!)がラインナップされているらしい



(2014/10/20記)

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