DyDo参鶏湯風スープ
製造/販売 ダイドードリンコ X ファンケル
諸元 名称:用生菓子
原材料名:チキンエキス(国内製造)、焙煎発芽玄米、チキンエキスパウダー、食塩、砂糖、野菜エキス(たまねぎ、にんじん、セロリ)、たん白加水分解物、ポークエキスパウダー、野菜エキスパウダー、デキストリン、食用加工油脂、酵母エキス、香味食用油、香辛料/増粘多糖類、乳化剤、調味料(アミノ酸等)、香辛料抽出物、香料、(一部に小麦・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
内容量:1個(質量不明)
栄養成分表示エネルギー 14kcal(26kcal) ※()内は1本当たりを表示 たんぱく質:0.9g:リン:6.5mg,脂質:0.6g:カリウム:16.8mg,炭水化物:0.6g〜2.0g:カフェイン:0mg,食塩相当量:0.79g:
口上:
●鶏白湯の旨みたっぷり!ココロとカラダにやさしい、味わい深い参鶏湯(サムゲタン)風スープです。
 程よくショウガをきかせた、おいしく温まりたいときにぴったりな味わいです。
●具材に(株)ファンケルの「ファンケル発芽米」を使用しました。
 満足感がありながら1本当たり26キロカロリー。」
Junk Point 代替店舗のひとつ

長期継続するかと思われたCoVID-19感染拡大第5波が急速に収束し、パンケーキおぢさんの乾坤一擲の賭けが表目に出たのか、それとも民度の高い国民性の故か、晴れて五輪祭り以来の緊急事態宣言は解除となり、若手政治学者の中には「マスクを外すのは今ぞ」などとブチ上げる方も現れているようである。

確かに長期化した自粛社会は、経済活動に大きなダメージを与えたと思われるが、それとマスク着脱との相関はどの辺りにあるのか、データとして出して頂きたいところだ。

....とまあ、それはさておいて。

SG県の片田舎で走召中小企業を営む筆者は、長引く自粛社会の中で受けた経済的ダメージは大きくはなかった。

営業基盤をおく地域の日常の人流が、緊急事態宣言下における都市部のそれよりも遙かに少ない(=日中、集落内を歩いている人がほとんどいない)こと。
筆者の業種とユーザーセグメントが、緊急事態宣言下でも需要を維持し続けたこと。

この2点の幸運があったためと思われる。その代り、陽性患者さんと接触する機会が数少ないとは言え絶えず存在し、感染→営業停止→地域の業界連携崩壊....という危機と、昨年夏前から現在にいたるまで常に背中合わせの綱渡り状態が続いているのではあるが。

そのような緩やかかつ小規模な経済圏と感染状況ゆえ、筆者に対してと同様に、地域の他の経済活動に対して感染拡大が与えた影響は、炭団の塗炭の苦しみに喘ぐ都市部の企業とは比較にならないほど小さかった....と勝手に思っていた。

だが....実際には余り目に付かないところで、ダメージは静かに蓄積していたようである。

根本的な疑問として「鶏白湯=参鶏湯」でよいのか?

過日、筆者は近隣のPAに久々に立ち寄った。ここは名福餅のコーナーでも取り上げた地域の小さなPAであるが、筆者にとっては当コーナーの原稿書き事務処理や報告書作成などのドキュメント業務に重宝していた3rd placeだったのだ。

久しぶりに黒醤油ラーメンでも頂くか、いや、今日はあのねっとり濃厚なカレーかな。

...などと考えながら入口の前に立った筆者が目にしたのは....この貼り紙と、廃墟と化した東側半分の店舗だった(西側半分の自販機コーナーは稼働中)。

乗り越えられなかった、第五波。閉業は、緊急事態宣言解除の僅か2日後だった。
しかしながら、このタイミングでの閉業となると、実のところ随分以前から、経営は逼迫していたのかも知れない。

とはいえ、小規模なPAながら、割と利用客が多いように感じてはいたし、実際筆者と同じように、この貼り紙の前で「まぢかよ...」的なリアクションをしているお客を何組か目撃した。何より名神高速では「カール販売の最東端PA」であったのだ(?)から、突然の閉業遭遇には、意表を突かれた感じは否めなかった。


かつて「ラーメンの美味しいパーキング」と売り出していた、蛻の殻の店舗前で、貼り紙に書いてある「臨時店舗」....タコ焼きのキッチンカーが1台、細々と営業を開始していた。
期間は...来年8月まで。
屋外テーブルがいくつか置いてあるが、豪雪地帯のこの場所で、冬期の営業など果たして可能なのか。

このテナントの先行きに過大な期待など持ちようがないと考えつつ彷徨く筆者の目に飛び込んできたのは....いつのまにか自販機コーナーの1台に新たに充填された「もう一つの臨時(店舗)アイテム」ともいえる「ドリンクじゃないフード」の本品だった。

(左)上澄みは普通の鶏白湯/(右)なるほど、米が入れば参鶏湯かw

そういえば、筆者は参鶏湯なる料理の存在と内容を知ってはいるが....実際に食した記憶がほとんど無い。
筆者の脳内イメージでは、このぐらいの遠い存在なのだろうと理解している。

....そんな両班の皆様が食されるような高級料理...がチビ缶に詰められて、場末のPA跡地の自販機にちんまり収まっている。なかなかの違和感だ。

ただ、かつて「薬膳(余談だが”薬膳料理”ではない。この単語は「頭痛が痛い」語である」)」と名の付く企業に在籍した筆者には、原材料からどのような味になるかはなんとなく想像はつくのだが、その通りの味なのだろうか。

早速開けてみる。
「ファンケルの発芽玄米使用」と書いてあるが、単なるスープだ。なるほど、煮込んで溶かしてあるのか....と飲み進めたら、底の方から固形物がドチャッと出てきた。目立つところに「振ってからお召し上がり下さい」ぐらい書いておいてよ〜。

で、脳内イメージと実際のギャップについてだが....それほど違和感はなかった。
ショウガ風味を利かせた、鶏白湯スープ。まずはこんなものだろう。

だが....だが一点物足りないところがある。
高麗人参の風味がない。あの独特の土臭さがない、ごく普通の鶏白湯スープ...いやオジヤなのだ。

もちろん、長白参など加えようものなら、一本のお値段は最低1ケタは跳ね上がり、決して安いとは言えないもう一つの「臨時店舗」の牛串(近江牛:1000円)やタコ焼き(6個500円)とも釣り合うお値段になってしまうだろう。

来年8月以降は、いったいどうなるのか。
PAの近未来と共に、冬を越してからの本製品の動向も気になるところである。
とりあえず「温活」を連呼しているはやり物好きなカミさんに、1ケースぐらい買ってみようか(通販で売ってます)。




ワタシの3rd placeが.....(ショボーン)
(画像右端にタコ焼きキッチンカー有)
(2021/10/31購入、2021/11/07記)

Junk Junky