BINGO BONGO -パイナップル・オブ・カリビアン-
製造元 サントリーフーズ
諸元 330mL/糖類・ガラナエキス・酸味料・香料・リン酸Na・保存料・青色1号
Junk Point スズメの涙
備考 先日、怪獣どもをぢぢばばに預けた私とカミサンは、何年か振りに週末のレイトショーへと出かけた。
最近ストレス増大気味のカミサンを癒すような映画にするか、そうだな『ドルフィン・ブルー』あたりかな、などと考える筆者の横で「これどお?(はぁと)」と彼女が指差したのは、顔面tako男やフジツボ君がサイケデリコな船長さんと宙を舞い、カニが押し寄せ渦潮グルグルな『世界の終わり』だった。

3時間が経過した。
....なかなか貴重な体験をさせて貰った。

筆者はこの映画の前2作をいずれも見ておらず、それゆえ大耳猫製とは寡聞にして知らなかった。
が、同社製品に尋常ならざる苦手意識を持つ筆者が、そのようなことは些末事に思えるような凄まじいオハナシだった。

タッキングもウェアリングもせず舵グルグル一発で方向転換、「進行方向から向かい風」な帆船が出てくるところなどからして、これは全くもってファンタジーなのである。...現実との接点など、一分も期待してはいけないのだ...期待するほうが間違っているのだろうが。多分。

それにしてもストーリーとは「どんなに破天荒でも、ある構築された世界で生きる人々の姿を描くもの」だと思っている筆者の皮膚感覚を、この映画は遥かに飛び越えていってしまっている。

「あぁ、この状況に対応すべくこの人物はこうしたのだな」と思った瞬間に世界がガラリと様相を変えていて、それが全編延々と続いた挙句に「めでたしめでたし」につながり、最初の処刑シーンに戻る。....まぁファンタジーだからいいんですけどね。
しかしこういうのを「場当たり的」「ご都合主義」と評する人もいるのではなかろうか。いえ、私はそうは申しませんけどね。熱狂的なファンがおられるそうだし、SNSで炎上したくありませんので。

....で、カミサンが「あぁ面白かった〜」と評したかの映画と上画像の飲料とは、名前以外に何の関連性もない。ラベルだって思いつきのネーミングから派生して出来たであろうパクりと思われる。

大体において「青い飲料」は、筆者の知る限り「サントリーマリンクラブ」「サントリーポーション」「ペプシコーラブルー(販売:サントリー)」と、浮いては消える泡沫、あるいはオリンピック歌手バン○"ンのように、何年かごとに現れては、まさに微々たる売上しか残せずに敢え無く在庫処分市の露と消え行くものである。

今回の製品に限らず(味は置いとくとして)本来食品に「青」は合わない。

今日の化学合成技術が進んだ時代ならいざ知らず、そうした工業製品のなかった時代の普通の方なら、口に入れるものが青かったら...まず毒入りと疑ってかかるのではなかろうか。(...って「なんだよ、もこっちって奴はテキトーなことヌカしやがって...前は『体にいい』みたいなこと言ってたじゃねぇか」と思ってるそこの貴方.当然です、『肝』にいいということは、解毒の臓にはたらく、つまりは毒にもなるってことなのですよ、わかりましたか?)。

そうした「青」=「毒」という記号は、恐らく今日に至っても連綿と人類の深層意識に刷り込まれているのである。一部のマニアを除いて。

余談だが、カミサンはこのボトルデザインがいたくお気に入りで、お出かけの時の水筒代わりにミネラルウォーターを詰めて持ち歩いている。中々にキショい趣味という気もするが、前出のサントリー3連発を全種買い占めたことのある筆者も、人のことはとやかく言えないかもしれない。

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