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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その468





木下隆雄「財政出動による景気刺激策は限定的ながらも効果を有する一方で、そのターゲットを遍く全体にもたらすことは原理的に困難であるという矛盾をはらんでいることを認識する必要があるのではないでしょうか」
小椋良二「なるほど、規制緩和も同様ですな。結局政策決定側とパイプを持っている利権誘導者を利することになってしまうというわけですか、ゴミは埋めたままで○ソだけ鞄に入れて持ち帰れという熱血りぢちょとか」
木下「え、えと....で、より対投資効果を追求する結果、停滞が著しい地域への出動はより縮小され、結果さらに地域が衰退し....という負の連鎖に陥ってしまうのです。そんな地域に対し、何故か運と言う名の偶然は味方しない....というか牙を剥くようで、今回はそうした対照的な格差地域を視察、世に広く問題提起を促そうと思うのです。このコーナー本来の存在意義に則り」
小椋「ほ、本来?」



木下「やってまいりました。糸魚川駅西地区」
小椋「これですか、直接の原因は明らかとはいえ、確かに再開発が遅々として進まず、密集して防火対策も追いつかないままに師走の災害に巻き込まれたという気がしますな」
木下「この後通過した、姫川に接する市南側の新興商業地区と比較すると、地方都市の経済疲弊に伴う中心地区の空洞化....という図式が見えてきます」
小椋「御説ごもっともと思うのですが、復興に向けて解体作業に取りかかった被災地区にずらりと車を停め、辺りを撮影しまくっている自称社会派、他称野次馬は何とかならないのでしょうか、誰かさんの如く」
木下「わ、私はできることはいたします。余所者にできることといえば、地域の経済振興のためにお土産の購入をば」
小椋「ほぉ、で何を」
木下「伊藤製飴舗の笹飴」
小椋「地域違いやんけっ」



木下「そして一方、こちらは現在はいろいろと揉めながらも、これまで政界財界いずれからも手厚くサポートを受けてきたでんこちゃんの柏崎刈羽原発」



小椋「正門の警備は敦賀や美浜とは比べものになりませんな。おまけに原子炉建屋と一般の人々が通る道とは、有刺鉄線つきフェンスでガードされた赤松林の山に遮られて、眺めることすらできず、唯一見はるかすことのできる集落には『撮影禁止』の看板が」
木下「プロ市民の格好の標的になりそうですしね、某正男の夢破れた上半島国家の工作員もウロウロしていた地域ですし。まあこれだけの半島を買い占めてしまえたのは何らかの政治的なものが働いたとみて間違いないでしょうけど」
小椋「となるとなにかのクリティカルな事案が発生した場合、直ちに住民への周知と避難誘導が行われるかどうかは、微妙なところということになるのでしょうか。管理者さんのご友人から、数年前の中越地震の際にヨウ化カリウム丸の手配依頼があったそうですが、住民は自分の命を守るために自分で動かなければならないかも知れません」
木下「そうなると、社会リソースを大規模に投入された地域であっても、必ずしもその地の住民が恩恵をこうむるとも限らない....ということになるわけです。結局自分たちの地域は、自分たちで守る体制を整えておくことが肝要という結論に至りそうです」
小椋「なるほどそのとおりですな。ところで」
木下「はい、なんでしょう」
小椋「この地に来たのは、これが本来の目的ではありませんね(断言)」
木下「ぎ、ぎくう」
小椋「では、つづいて本編に参りましょう」
木下「え、えとー....」

(....つづく)



--おまけ1:宇宙港--





--おまけ2:地域経済--



....その469へ続く(どうする津波対策)