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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その459


木下隆雄「プロの大漫画家様に『全然面白くない』とディスられているかの大ヒット『次世代アニメ映画監督』作品ですが」
小椋良二「あれは色々な意味で表現が間違っていると思うんです。そもそも『【次世代】や【近未来】が、後の世に於ける【現有世代】【現在】になった例は少ない』を実体験として知っている管理者さんからすると、かのカントクをそのように呼ぶのは非常に不謹慎と言うことになりますし」
木下「おぢゃんか〜である彼の考えも大分偏っていると思うのですが」
小椋「まそれはともかく、『面白くない』と評論しているのは『プロを自認している彼』なのであって、全ての『プロ』とやらがネガティブな評価をしているわけでないということですな。その辺を分かっていて、意図的に『正確な情報』を伝えているマスコミにも大いに問題が有ると思います」
木下「まあその辺の解釈は色々あるとして、映画の中で語られているように人が日常や理性の中にずっと留まり続けるというのは意外に難しいのかも知れません。スマホに空いた電脳界の洞穴を目の前にするとアイスストッカーに入りたくなったり、テロリストがアジトの所在を声高に叫んだり」
小椋「寝不足が続いた夕暮れ時は変身願望が出てきたり」
木下「そ、そなんですか」
小椋「ど、どなんですか」
木下「それは西方天竺の入り口ですが」
小椋「ちげうと思う...」




木下「まそうした世間の喧噪は置いとくとして、八草峠旧道です」
小椋「喧噪を離れすぎです。つかいくら逢魔が時で脳内環境が妙なことになっているとはいえ、この時間に元々酷道だった廃道にとつにうするのは常軌を逸しています」
木下「バリケードされた道があると、行ってみたくなる。君たちはそう思わないか?」
小椋「そして兄者と親友は刺し違え、姫君をげとするのですね」
木下「さ、さあいってみましょう」
小椋「いいのですか、下調べ無しで。情報としたら1年前に近所のオッチャンが昼間に軽トラでとっぱしたというのがあるだけですが」
木下「ということは、あのSG側のバリケードも消滅しているのかも知れません」
小椋「モーレツな楽観的予測、本当にありがとうございます。でGF側も消滅しているわけではありませんが」
木下「ご、ご〜ご〜」
小椋「やり」



木下「ぐるぐるさんからみると、大体こんな感じ」
小椋「なんでしょうねぇ、11kmに1時間7分を要するということは...平均時速10km/hぐらいということですか」
木下「一山、二山、三山越え...という感じですね。こういうケース、後々になって見る立場からすると、何故最初から直線でトンネルを掘らなかった?...と思ってしまうのですが、まあ対投資効果ということなのでしょうか」
小椋「それと技術的な要素かも知れません。この山系は確か脆弱な石灰岩でできてますし」
木下「酷道さんの足下には死体が埋まっている」
小椋「仁くんボッシュート」
木下「あ、はい...」



木下「で、@を過ぎてしばらくはこんな感じです。川沿いを遡る、まぁ400番台国道かな、ぐらいの道」
小椋「これであれば大型車でもなんとか対向できそうですな。ていうかホントに何か出てきそうな黄昏の空」
木下「実際補正でだいぶ明るくしていますが、空が見えないともう鬱蒼とした木々に遮られ明りもなく、この時期だと夕方5時でもほぼ真っ暗闇です。雰囲気が出てきました」



小椋「そうこうするうち、この有様ですか」
木下「Aから先はこんなもんです。いよいよそれらしくなってきました、もう大型なんてほぼ通ることが無理ぽ、一般車でも思いっきしブッシュ接触で傷だらけです」
小椋「轍があるということは一応往来があるんでしょうか」
木下「まあそうだと思うのですが、この区間は谷が深すぎるのと、沿道ほぼ全てが、放置された杉の人工林なので、山菜採りの人も少ないかと思います。道端に栗が落ちていても放置状態ですし」
小椋「その割には中身が入っていませんでしたね。ということは」
木下「と、ということは」



小椋「シカー(*)」
木下「出ましたか、まあ管理者さん宅近くではめづらしくもありませんが、まったく動じる様子がありませんな」
小椋「コレに先立ち通過した鳥越峠で遭遇した個体はダッシュで逃走してましたが、もうこの辺は彼らの世界になってるんでしょう。『何オマエ?』みたいな目でこっちを見ています」
木下「ここは穏便に、側方通過をご了承いただくことに致しましょう」
小椋「んで、文脈の中で峠通過をもスルーした件」
木下「と、峠まで行けることはBの標識を見ていただければわかるとして、我々の調査対象はあのぬりかべ君達の状況です」
小椋「それを調べるならトンネル抜けても良かったのではないですか」
木下「さ、さあ出口はもうそこだ〜」



木下「・・・・」
小椋「あー、やっぱりね。進行方向右手に空き地が広がっていますが、こちらもガードレールと川にブロックされて新道へのとっぱ不能です」
木下「こ、ここまできてこれかよ」
小椋「んなのわかりきったことじゃないですか」
木下「といっても通過の魔法の#をあぷされてた方がおられましたし」
小椋「魔法は数年前に消えますた」
木下「し、しかたない引き返すとしましょう」
小椋「闇夜の酷道、それも2回も走るとはよほどの愛好家」
木下「おまいはハムテルかっ」
小椋「いずれに致しましても、未踏破で残ってしまいました」
木下「待ってろぬりかべ、いつの日にか」



--おまけ:動画はこちら--



(*)管理者の地元で用いる「神経に障ったような鋭いしびれと痛み」のオノマトペ

....その460へ続く(林林裏林林林裏林林林林裏林林裏林道♪)