変な話Indexへ戻る

短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その458


木下隆雄「地球の反対側で五輪音頭が鳴り響き、イマイチ例年のようには盛り上がらないまま71年目のお盆がやって参りました」
小椋良二「盛り上がってないのは我が国だけではないのですか、『◎島はそこではありません』と言っているのに国会議員が岩場に取り憑いて欣喜雀躍していたり、お役人が魚釣りを見物に大挙繰り出したりとか」
木下「あれは単にムードに踊らされた民族主義者racistさんのお祭りだと思いますよ。我々が先の大戦から学ぶべきは『腹が減ったらケンカになる』ことと、『子供のケンカは大人に利用される』ということですな」
小椋「なるほど。大人亜米利加にメシ鉄・石油を取り上げられたコドモ日本が、ご近所インドシナのモノを勝手に食いに行き、これあるを予測...というか期待していた学校ABCDや、押し入ったご近所さんからボコられた....というわけですな」
木下「そういうことですな。で、われわれが教訓とすべき事は『お腹のすいたコドモをボッチにしない』ことですかな。ま、この場合面倒なのは腹を空かせた子供国民を親国家権力者がけしかける...というケースもあるわけで、そういう『モンペとパイプを作る方法intelligence』を持っておく必要もあります。いずれにしても、空腹が敵意を生み出すのであれば、みんなでお腹を満たすことで永遠ならざれど平和を維持することも可能と言うことでしょうか」
小椋「正に然り。相互に満たされている状態なら、戦争を起こそうという確率は低くなるんでしょうな」
木下「我々もその説に従い、国家の枠を超えて腹を満たす方策を講じることに致しましょう」
小椋「い、今からですか。参議院選挙はすでに終わって、好戦的と思われる首相が続投に決まってしまいましたが」



木下「では、早速材料です。メモのご用意を」
小椋「我々は天下国家を論じていたはずですが」
木下「いかなる統治者、権力者であってもメシなしでは生きていけません」
小椋「は、はぁ...ですがマクラの脈絡」
木下「中国四千年の食の歴史の中で、脈々と受け継がれてきた担々麺、朝鮮半島の民がこよなく愛する魂臭...いやsoul foodの大蒜と温麺、そしてこれらを強引に結びつけてしまう日本民族のキメラスピリッツが、異国文化の坩堝・横浜で奇跡の融合を見せた一品です。これなくして何の極東平和」
小椋「まったくわけがわかりません」
木下「まあそうした些末事はさておき、管理者さんも短い横浜在住の2年間でほぼ毎週食しておられたとのこと。しかしながら1年前に検索した時はどのサイトも『自分で作ってみたけど...うーん』的な感想ばかりで、再現が難しい味というイメージがありましたが.....今日みるとカキコが山ほど。恐るべしくっくぱっど」
小椋「なるほど、おっしゃるようにさすがはキメラ好きの日本、どのレシピも見事な融合個体です」
木下「いくよ、つむぎ」
小椋「谷風さん(はぁと)」
木下「きしょっ」
小椋「やり」



木下「で、各材料の量はそちらをご参照下さい」
小椋「6発言前....」
木下「ま、まずはスープ作りからです。といっても450mLのお湯に味皇のオッチャンを溶かすだけ」
小椋「脂が乗ってて不味そうです」
木下「こ、今回はオッチャンがご用意できなかったので味覇を大さじ1杯」



木下「イタリアンと比較すると、常識外のニンニク3欠片が一人前。管理者さんによれば『お店で食ったのと比較すると、これでもまだ少ない』とのことです。我々も以前調理しているところを見ていたら、中華お玉に半分ぐらいは掬ってたと」
小椋「道理で翌日の◎◎が...」
木下「さ、さあとりあえずみじん切りです...が、あまり細かく刻んでしまうとあの細切り馬鈴薯のようなホクホクした食感が消えてしまいますので、アリオオリオに使うよりはもう少しざっくりとした大きさにします」



木下「で、あとは合い挽き肉が100g、卵2コ。あと追加する調味料は豆板醤と塩それぞれ小さじ1杯。至ってしんぷる」
小椋「粉唐辛子はないのですか」
木下「色合いがきれいになりそうなので是非とも用意したかったのですが....管理者さんちにあったのは『鳥も虫も食べない』爆発的辛さの島唐辛子だけでした。いっときます?」
小椋「私をタラコにする気ですか」



木下「まずはごま油をしいたフライパンで刻みニンニクを炒め、香りが出てきたら肉を入れ」
小椋「レシピではスープに肉とニンニクを投入する方法が紹介されてましたね」
木下「肉とニンニクのダシを考えるとそれも良かったかも知れませんが、あまりにニンニクの臭いがキツすぎないか...という危惧と、お店の方はまず炒めてからスープ投入という炒め煮調理をされていたので、それに倣いました」
小椋「なるほど」
木下「逆に卵はふわっと作りたかったので、炒めずにスープの後に入れてみると」
小椋「かき混ぜない方が、お店の透明なスープを再現できるのでは」
木下「アッー...やっちまった」



小椋「とりあえず、盛り付けてみましょう」
木下「うーん....やはりもう少し唐辛子の赤が印象的だったような。豆板醤だと溶けてスープの色が黄色くなってしまいますね」
小椋「だけど食った時の味は豆板醤が溶けた感じがありましたよ。味見してみますか」



木下「これは....」
小椋「ほお....意外に近い味に仕上がりました」
木下「仕上がりましたな....がなんというか、もう少し味の輪郭がはっきりしているような」
小椋「もっと塩辛い?辛い?」
木下「うーん...ていうか、辛さ・臭さ・塩辛さがもっと『キリッ』としていた気がするのです」
小椋「そこはやはり唐辛子のヴァニラ風味が必要なのでは」
木下「というわけで、次回の検討点はそこですな。やはりホンモノと比較検討の必要はあるでしょう」
小椋「ま、まぢですか」



--おまけ1:ちなみにホンモノはこちら--


....その459へ続く(次はキムチチャーハンだ)