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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その328

木下隆雄「昨今何かと模倣だの盗作だのが取り沙汰されるJ-POP(赤面)ですが、サビのコード進行のワンパターン化を指摘されている方がおられましたな」
小椋良二「久しぶりに出てきて何を藪から棒に仰るかと思えば、単に『自分は昔の音楽ばかり聴いてるのではないぞ』ということですか。そう言いながら貴方の耳から漏れているUndulation1は何ですか」
木下「い、いえこれはともかく....かのようつべな方の仰ることは尤もだなと」
小椋「営業第一の産業音楽としては、売れたモノを一括りのカテゴリーにして盛り上げるのが手っ取り早いことは既定路線ではありませんか。ほら先日申し上げた人類普遍の法則ココンドラチエフサイクルを顧みれば火を見るよりも明らかです」
木下「(ふ、ふへん....?)なるほど20年前といえば」
小椋「....にゅーみゅーじっく(大赤面)」
木下「聞いてるこっちがはづかしくなります..」

(....しばし沈黙)

小椋「...まぁ曖昧なカテゴライズは疑ってかかれ、ということです。管理者さん直撃のあの音楽ムーヴメント自体が、元をたどれば『TVというメディアでは自分の世界を表現することができない』とか何とかもっともらしいことを宣いながら、口当たりのいい編曲指向な音楽を量産して大儲けしていたフォークの大御所達とその取り巻き達の謀略であり、当時ち○コに毛が生えたばかりだった管理者さんを含むガキンチョ共が、台頭してきたWalkMan辺りとの抱き合わせ販売に踊らされていたことはハッキリしているわけで、J-POP(赤面)+iPodなどその二番煎じに過ぎないと言うことです」
木下「音楽的素養がまるで無い割に辛辣ですな....そういえばNM(はづかしいので以下略号使用)ほどではありませんでしたが、同じ時期にもうひとつキーワードがあったような」
小椋「....よ、よをろぴあん(小赤面)のことですか」
木下「そうそうそれそれ。米国産のR&Bやブラックミュージック一辺倒だった音楽シーンに、陰影のあるサウンドは実に新鮮でした」
小椋「もっともらしいことをおっしゃってますが、当時その呼称で呼ばれた日本人アーティストの作品を今聞き返してみるとBossa novaだったりBlack Contemporaryの亜流だったりするわけですが」
木下「まあいいではないですか、某大阪FMのカウントダウンプログラムで『スポット翻訳』が得意だったDJが、Rod Stewertの"Tonight I'm yours"を『今宵オマエは俺のモノ』と真逆に誤訳したのに、結局誰も気づかないような時代だったんですから」
小椋「なるほど、Grover Washington Jr.の"Just the Two of Us"が『クリスタルな恋人たち』だったとか」
木下「Culture Clubの"Do you really want to hurt me"が『君は完璧さ』だったとか」
小椋「Nolansの"Gotta Pull Myself Together"が『恋のハッピーデート』だったとか」
木下「Leif Garretteの"New York city night"が『哀愁でいと』だったとか」
小椋「....この辺にしときますか(走召赤面)」
木下「....そうですね(火暴赤面)」

木下「いずれにしろ欧州的薫香に触れてCMなセイシュンを送った我々としては、非英語圏、とりわけ仏蘭西語を耳にすると甘酸っぱい郷愁に誘われるのは当然の帰結なのです」
小椋「貴方と十把一絡げにされても困るのですが....そういうもんなのですか」
木下「ほら、"Sous le ciel de Paris..."なんて一節を耳にすると、暗い舞台の上で身悶えるように語り謡うJuliette Grecoの黒いドレスが目に浮かんできませんか」
小椋「私は最近まで人間を焼き殺したり首ちょんぱ(死語)してたような国が世界の文化先進国ぶって、国家元首までが他国の文化をとやかくコキ下ろしやがりになるのは気に入りませんが」
木下「ま、日本だって似たようなモンですがね....文明は接することで衝突を起こすかも知れませんが、文化は混じり合って深みを増すのが常というものでしょう」
小椋「ていうか、キメラを生むと」
木下「しまった、先に言われちまった」
小椋「やり」

白一丁!

小椋「なるほど、今回もキメラオチですか」
木下「取材場所が宝庫ですから。あんかけスパとか、味噌ダレ串カツとか」
小椋「前回と微妙にキャラが被ってますね」
木下「そうですか?スライダーとツーシームぐらいは違うと思うんですけど」
小椋「すみません、わかりません」

590えん

木下「情報の収集段階では未確認だったのですが、なんとチビノワールが出てたんですね」
小椋「ていうか、元のがデカ過ぎる気がするんです。私」
木下「とはいっても土台はデニッシュですからね、この程度のサイズは問題ないでしょう」
小椋「問題はその名称ですな。通説通り『白と黒』ならシロノワールではなくて"Blanc et Noir"でしょうに」
木下「いいじゃないですか、注文した後でウェイターのお兄さんがカウンター越しに威勢良く『白一丁!』とオーダー入れてました。これこそ正に日本と仏蘭西、東洋と西洋という相容れない文化の境界線上に発生したキ...」小椋「さて、早速頂いてみましょう」

もあああぁんて感じ

小椋「....」
木下「....で?」
小椋「これは....この渦巻てるのはソフトクリームと聞いてましたが、なんかこうソフトのフレーバーが淡いですな」
木下「うん。確かにバニラではありませんな。系列の『おかげ茶屋』には『抹茶ノワール』があるそうですが、このシロは結構バターというか、アブラっぽい香りがします」
小椋「この土台のデニッシュとは合いますけどね、しなじーってやつでしょうか?」
木下「そ、そうなんでしょうか....単独で食べると結構鼻につきますね、デニッシュに含浸させるか、あるいはコーヒーに浮かべてみるもウィンナコーヒーみたいで吉です」
小椋「それにしてもかの街は温めたスイーツというのが基本なのでしょうか、かの『山』もそうであるように」
木下「あれを以て"All that Nagoya"というのは若干問題がある気がしますが...あちらの方々は『もわわーん』としたのがお好きなのかも知れませんね」
小椋「メタボな方にはちょっとおすすめできません....」
木下「ですね>メタボな方」
小椋「だ、だり?」



※おまけ※

お約束の豆。アラレの所も多い

....その329へ続く(日仏丁抹合作?)