短期集中連載(笑)
−この物語は、フイクションである(?)−
その313
木下隆雄「例えば籠の中の鳥は、籠を開け放たれた途端に大空へと飛翔するのでありましょうか」
小椋良二「は、はい?」
木下「これまでの人生で普通の住居ばかり作っていた大工さんが、いきなり神社仏閣から注文を貰っても、現寸の引き方すら知らないようでは途方に暮れるばかりではないかと思うのです」
小椋「一体どうしたのですか、とつぜんぽっぽやさんの霊が憑依したんですか」
木下「つまりですね、仕事をちまちまとこなしたり周囲に気ばかり遣って生きている人間の眼前に、いきなり広大な自由が展開されたとして、その人はその時空を存分に謳歌することが果たして可能なのかということですが」
小椋「さぁ、それはやはり戸惑うのではないでしょうか」
木下「スキあらばガラクタ漁りに新幹線飛び乗る貴方の言葉とも思えませんな」
小椋「ご、ごひょ」

木下「さて、そういうわけでまたやって参りました。いまどきズンドコ車が走っているのすたるじっくな電脳街です」
小椋「怪獣が遠くの星を侵略している間に鳥無き里の蝙蝠というわけですか」
木下「き、今日は義妹におーだーを受けておりまして....TVの見られるPCをご所望なんです、これが」
小椋「また微妙な時期に微妙なモノを....いっそのことTVとPCを別個に買ったほうがいいんじゃないですか」
木下「ワシもそう思う」
小椋「んじゃ、道すがら探すとしましょうか」

木下「だからなで...」
小椋「でほ」
木下「まったくそれほどポートを炎上させたいんですか」
小椋「それほどでもないでしょう、急速充電で7.5時間ときては」
木下「シンクロコード15秒の世界ですか」
小椋「をを、ばるたざ〜る」

木下「そういえばここ、市営駐車場と提携しているのでしょうか」
小椋「何万個ちっぷを買えば無料になるんでしょう...ってそうでなくて」
木下「なんだかてとぺってんそんなスピーカーですね」
小椋「は?」

木下「こっちのほうがまだソレっぽいかと」
小椋「何年前のPDCですか、着ぐるみでも着ているのかと」
木下「どうせあちらさんのデザインでしょうし」

小椋「TVならここでしょう」
木下「こないだろけふりを見逃したところですな」
小椋「こ、これは....あ、ちゃんねるついてる」
木下「何だと思ったんですか」
小椋「い、いやその」
木下「お値段もちとむずいところで」
小椋「ぱすですな」

小椋「・・・・」
木下「おーい」
小椋「し、しぶさわ〜」
木下「今の人にわかるんですか」
小椋「主将はお元気なのでしょうか」
木下「だ、だり?」

小椋「しかたがありませんな、やはりこの辺を」
木下「なんだか趣味で選んでませんか」
小椋「わ、私は信頼性を第一に」
木下「『初心者には最高性能を』が私の身上です。ネットでBTOするとしましょう」
小椋「結局そこですか....それにしても今日はイマイチキレが悪いような」
木下「は、はい?」
小椋「我々の後方からなにやら視線が、同行者付だったんですね」
木下「...そいうわけで」
小椋「メインストリートの某ショップにかかってたわたごしゅ服に、妙にスルドいツッコミが入ってましたが」
木下「そ、それではまた〜」
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