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短期集中連載(笑)

−この物語は、フイクションである(?)−


その307


小椋良二「昨今の物余りなこの国では、物持ちが良すぎるというのは良くないということを肌で実感する今日この頃でして」
木下隆雄「どうしたんですか急に....」
小椋「『過ぎたるは猶及ばざるが如し』と申しましょうか。いや実は今朝ほどうちの怪獣が『今日作文の授業で使うから、うちにある珍しいもの貸して!』と言いまして」
木下「ほぉ」
小椋「それで取りあえずはと、手持ちの偽造500ウォン硬貨を探したのですが見つからず、登校時刻も差し迫っていたのでカリーの国の10ルピー紙幣を貸してあげたんですね」
木下「は、はぁ?」
小椋「そしたら彼が興奮してしまって、それでつい『おとちゃんの部屋は珍しいものだらけだぞ。世界最大のノートPCとか、日本最南端の島の盗掘珊瑚とか、絶滅してしまった南海の孤島の巨大カタツムリ貝殻とかうんたらかんたら...』とまぁ、カミサンから『もう時間が無いよ!』と制止がかかるまで自慢大会になったわけです」
木下「や、やり....」
小椋「で、カミサンと彼らが出かけてぽつんと部屋に残され、はたと考えると、この自慢のタネが何の役にも立っていないことに愕然としてしまったのです」
木下「いまさら何を..それが貴方の趣味というか、生き様そのものではありませんか」
小椋「あ、そうか(ぽん)」
木下「立ち直り早杉」

木下「とりあえず瞬時に本来の貴方に戻ったのは良いのですが」
小椋「何か?」
木下「ちとここんとこバックオーダー抱えすぎではありませんか。ほら先ほどの世界最大のノートとか、ニコイチ狙いの泡沫噴射炭団とか、ACジャックが接触不良の元祖小炭団とか」
小椋「しようがないでしょう、供給過多の上に今日みたくこんな時間まで職場にいるんですから」
木下「いるだけで、こんなもの書いてるじゃないですか」
小椋「ば、ばっくあっぷ作業ちうで帰れないんですよ....まそれはともかく、あんまり放置が過ぎると古炭団の怨念が渦巻いてしまいそうですから、ぼちぼち手がけていくとしましょう」
木下「怨念そのもののコレクターだと思ってましたが」
小椋「ち、小さいことからこつこつとぉ〜」

新品未使用品げっとぉ〜

小椋「さて、小さいことです」
木下「小さいのは本体の方でしょう。デカイし、しかも黒くないし」
小椋「当時にしてみればポッチがついててこんぱくとな方なんじゃないですか。大騒ぎの1年前、盆休み明けの出荷で若干品質が心配ですが新品です」
木下「最下行....」

上が66G8362,下が66G8363
2本出しと1本出し

木下「しかし方やメンブレン不調で暴走気味のEnterとKキーの中古8362,方やフツーにつなぐとTrackPointが使えない8363の新品、これで同じお値段というのはある意味究極の選択ですな」
小椋「ま、素人の貴方から見ればそうなるでしょうな」
木下「すると貴方には何か秘策が」
小椋「ここをご覧ください。なるべくスマートに、小さいことからコツコツとというのが私の座右の銘です。早速作成すると致しましょう」
木下「なるほど、○○バ2ご〜ですか」
小椋「いえ、予算不足で○○須だっしゅ」
木下「・・・・」

(....しゅたっ)
....まぢでコレ半田?

小椋「....さ、次行ってみよ」
木下「ば、バラしただけ?」
小椋「小さいことは気にしないほうがいいとおとおさんに教わりませんでしたか。こんなちまちまとした作業ばかしやってると人間小さくなってしまいます」
木下「ていうか、やった例しがないぢゃん」
小椋「う、うぞぉ〜〜」

4本の6角ビス
上部ガワ外し

小椋「てなわけで、解体してニコイチ」
木下「大陸的ですなぁ」
小椋「どのみちスイッチ類が大陸製なんですから、予備機は必須です。構造も簡単ですからコントローラをとっかえるか、うまくすればケーブルだけで済みそうですよ」



木下「曲げてひっかけですか、どうも断線が不安になる構造ですな」
小椋「できればA01やModelMみたく根本でコネクタにして欲しかったのですが」
木下「ま、基本的には廉価キーボードということですね」
小椋「その廉価ましんから今日のキーボードを見たら」
木下「それはイイッコ無し」

手前の薄手フレキがTrackPointボタン用
GNDとコネクタ1本で接続

小椋「爪で引っかかっているキーボードを外すと、裏ッ側にコントローラ基板が」
木下「いつの時代もそうでしょうけど、シンプルな回路ですなぁ」

くちあだきみあむはし...?

小椋「さて、このコネクタですが」
木下「とりあえず結線は63と62で同じ色ですね」
小椋「問題ありません、ではとっかえ」
木下「...冗談のつもりだったのですが」
小椋「動けば正義」
木下「ポート萌えんか...?」



小椋「元通りにかませてと」
木下「をや、LED基板が色違いですね」
小椋「ま、どうでもいいのですが」

quick brown fox jumped over the lazy dog....

小椋「そんなわけで、PS/2ポート直つなぎテストは怖いので、PS/2→USBでつないで....はい、動きました」
木下「よく考えてみれば、前出の解説ページに出ていた分岐をケーブル中間の結節点でやってるだけなんですね。それをここまで大袈裟に自慢しなくても」
小椋「まぁ、小さなことからコツコツとですから」
木下「処置していない塵が積もり過ぎ」
小椋「さ、さあ次いくど〜〜」
木下「......次はいつだ?」

....その308へ続く(在庫抱えて更正適用)