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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである(?)−


その78

木下隆雄「実は先日、近所に借りていた駐車場の大家さんから『マンション建てるから来月いっぱいで出てってくれ』と言われたんです」
小椋良二「それはまた急な話ですねぇ、普通立ち退きっていったら6ヶ月前申告が常識なんじゃないですか」
木下「そう、契約書にもそう書いてあったんで、月末に新しい所をソッコー見つけて今のは即日解約、いつも月末に払ってる家賃を『来月分は払わんからねー』といってやったんです。不動産屋経由で」
小椋「最後のところがなんかチキンな気がしますが....」
木下「ま、それはともかく....ところが自動振込みにしていたので結局払っちゃって、大家さんが返しにきてくれたんですけど、その態度がまた横柄で」
小椋「なるほど、それは頭にきますね....ところで貴方、以前立ち退き食らった間借りの滞納家賃3ヶ月分、もう払ったんですか?」
木下「ぐっ....ま、まだです....
小椋「最高何ヶ月滞納でしたっけ?」
木下「・・・・じゅうにかげつ・・・・
小椋「文句を言う資格、まったくナシです」

木下「(気を取り直して)しかしマンションを終の棲家とされる方、いろいろお考えはあるのでしょうが私には理解できませんな」
小椋「そうですか?メンテなんかは管理人に任せておけばいいし、楽でいいじゃないですか。回りに気を使うのは結局一戸建てだって同じだし」
木下「しかし耐用年数が違うでしょう。いくらボロといっても地に足が着いていれば悲惨な目に遭わずにすむし」
小椋「床の隙間からありとあらゆる虫の侵入を許している方の言葉とも思えませんな」
木下「ぐっ・・・・しかし資産価値の低下という面からすると」
小椋「だからそうなる前に売っ払って次に行くんですよ。住み替えが基本です」
木下「そんなもんですかねぇ」
小椋「そんなもんです。家にも旬というのがあるんです」

木下「そういう考えの人がこんな絵を見ても、空しくなりませんか」
小椋「・・・・・なる」






....その79へ続く(落として落として今年3個め)