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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである(?)−


その40

木下隆雄「なんだか前回の『この秋・冬はレザー&エナメルで決まりっ!今ボンデージのスタンダード・キバカジが新しい♪』が好評だったようで」
小椋良二「全然タイトルが違うじゃないですか....ボケも度が過ぎるとホンモノと思われますよ」
木下「しかしあんなものを面白いという人の気が知れませんな」
小椋「確かにローライズのウェストから見せるのはフェイクのTバックじゃなくて、あんなソフトレザーのショーツと、できればリモコンバイブのコードなんかがちらっと出てるととってもキュート&セクシーですけどね」
木下「ま、その手のハナシは我々にはまったく無縁の世界ということで」
小椋「うんうん....って終わってしまうではないですか」
木下「それでは、今日もお買い物にいくとしますか」
小椋「ほいほい、とりあえずアキバで...って通り過ぎてますよアナタ、ここはいったい....?」

木下「おわかりになりませんか、この聖地が....見よあの、彼方の夜空に輝くクリナップの電飾を」
小椋「雲ひとつない青空が広がってますが...だいたいメッカというには狭すぎませんかあそこは。ビッグバウトは最近ドームでやるようになってるし」
木下「う、それを言われるとミルコにザックリとイかれた藤田の額のようにココロが痛む....いずれにせよ全国からその筋の方々がここを目指してくるわけで」
小椋「そのわりには目立たない店ですね。ビルのテナント表示板からも消されてますよ」

木下「なんか無理から剥がしたような痕がありますね」
小椋「.....やはりまにあの仕業か」
木下「おそらくは」
小椋「少女を愛するあまりせいらあ服の収集家になってしまった人と、どこか通じるものがあるように思います」
木下「それ、ちょっと違うと思う....」


木下「店内はというと、こんなカンジですね。」
小椋「をを、バトル野郎が泣いて喜びそうな品揃えですねー、何の予告もなしにアンドレ・ザ・ジャイアントに浴びせ蹴り食らわせたために、怒ったアンドレのお尻の下であえなく圧死してた新日時代の前田日明のTシャツがありますよ」
木下「そういうノベルティもですが、奥はビデオの宝庫ですよ」
小椋「なになに、『’76 全日本空手道選手権大会』...ってこれ、あの『昭和の拳聖』と称された田中昌彦が、開始の掛け声と同時に『そこ、なんか落ちてるよ』と主審の足下を指差して、相手も場内もそっちに気を取られたスキに豪快かつコソクに上段突き一本を決めた、あの伝説の大会じゃないですか..あれ、こっちは『沖縄手・その極意と実践』ですね、これ見た事あります。おじいさんがチリハタキ使って屈強の猛者たちをなで擦るように倒してくやつですね」
木下「そんなマニアックなのばっかり見てないで....ほらこっちが本命ですよ、『狂乱の猛虎 タイガー・ジェット・シン全集』とか」
小椋「ち、ちょっと、そういう邪道なものを近づけないでください」
木下「....ひょっとして貴方、1986年のジャイアントシリーズat石川県産業展示館で、場外乱闘モードのシンが投げた椅子の直撃を食らい、あまつさえサーベルの柄で撲殺されそうになったのを、今でも根に持ってるのでは?」
小椋「そ、そういうアナタこそ、彦根市民会館での『王道’95』シリーズで、ラッシャー木村にロープ際逆水平ブチかまされた永源遙のツバをせっかくビニール傘で受けたのに、帰り道うっかり差して雨に流してしまったのをずいぶん後悔していたじゃないですか」
木下「ど、どうでもいいけど、もう少し一般人にわかる商品をみませんか」


小椋「このへんなんかどうでしょう?」
木下「うわぁフィギュアですか、パンピーから最も遠い位置にあるですよこれは」
小椋「しかも何ですか、この塩ょっぱいバトルロイヤルは....さくぼんが馬場に恥ずかし固めかけてるところへ、木村政彦が金的蹴り入れてますよ、こっちではホーストめがけてダイビングヘッドかまそうとトップロープに登ったダイナマイト・キッドのスキン頭に、ブラッシーが噛み付いてるし....」
木下「確かにアホ過ぎる....」
小椋「でも....」
木下「走召見てぇ〜っ」
小椋「やっぱし....」

....その41へ続く(オマエもそろそろ嫁サン貰え..)