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短期集中連載(笑)

−この物語は、フィクションである−

その16

こんにちわ、ワタシの名前はルネ。ホントの名前は伊藤民子っていうんだけど、仲間はみんなルネって呼ぶの、なんでかしら。いくつかって?あんたねぇ、レディに年を聞くなんて失礼よ。それにワタシはいつまでもワタシのままなんだから、聞いても無意味よ、む・い・みっ・

わたしってぇ、ちょっとM気なのかしら。裸で手足の自由を奪われたままこんな狭いところに閉じ込められてたら、アタマおかしくなっちゃうよね、普通。でもこことっても居心地いいんですもん。ちょっと快感なくらい。ドラッグだって吸いたい放題、ああもおダメ、えくすたしぃかんじちゃうっ。

それにこの館って、いろんな仲間がいるんだよねぇ、行き倒れの源さんはブルースハープの名人で、寂しい夜はいつも素敵な曲を聞かせてくれるし、いつも2人で1人のベティとパメラはラリっちゃうと一発芸「分身の術」をブチかましてくれるのよ。あ、そうそう、先日新入りの可愛いコがきたの。高校生ぐらいだと思うけど、喉元ばっさりヤラれてたからあっという間だったのね。とっても綺麗な顔をしてるの。スリスリしてあげたいくらい。できればだけど。

ワタシのご主人様は、ロマンスグレーと眼鏡の奥のちょっと冷たそうな瞳がとっても素敵なヒト。いつも柔らかな手でワタシの体の中までかき回してくれるの。とても優しく激しく。うふ。

ご主人様はたまに外にも連れてってくれるの。真っ白な服を着てワタシを迎えに来てくれる。いつもカレ、ワタシを見ると眩しそうに目を細めるのよ、ワタシのスリーサイズ、もう何年も変わってないしぃ、ちょっとプラァ〜ウドてカンジ?

ご主人様ったら、ワタシのことをよほどみんなに自慢したいのね、ワタシのこと抱き上げて、みんなの前に披露するの。キラキラ光るライトの中で、ワタシはヌードのまんま、男のコ達の視線に晒されるのよ。あら、あのコったら顔がこわばってる。ワタシのナイスバディがマトモに見れないのね。ぷりちぃなダーリン。ほら、触ってもいいのよ。手も入れてみたら?....あらあら、向こうへ一目散に走ってった。ゲロ吐いてるのね、そんなに緊張しなくても、時間はたっぷりあるんだから、ユックリ楽しみましょっ....

毎日楽しいワタシなんだけど、めっちゃブルー入るときもあるの。そう、あの薬学部のヤツラ。アイツら女のコの扱いかたも知らないし、乱暴だし、医学部のカワイイコ達と大違い。こっちが動けないと思って、好き勝手しようってゆーのが許せないわ。大体あんなヘタクソじゃ、カノジョだってできないに決まってる!今度来たら、ご主人様に言いつけて退学にしてやるんだから....あ!またアイツらだ、こっちこないでよっ!やだちょっと!信じらんない!触んないでぇ....!!

「うええっ、まじゲロ!おまえなんでこんなとこ知ってんの?」
「へへへ、こないだ医学部の森田君に教えてもらったんだ」
「でもあの教授にみつかったらヤバいんじゃないの?」
「だあいじょうぶだって、学校のものは俺達のモンでしょ?」
「それにしても目がシカシカするなぁ」
「保存液ちょっと漏れてるからね、あ、そこ溜まってるよ」
「うわ踏んだ?!えんがちょっ!」
「ほら、僕のお気に入りの人、これだよ」
「なんだこりゃ、衣装ケースじゃん....う、うげえっ!」
「でしょでしょ、ほらキレイなカラダなんだから」
「キレイってオマエ...

胴体だけじゃん...」

「でもほら触ってごらん、ぷにぷにしてるよ」
「ほんとかぁ?...なんだよぉ、スルメみたいだぞ」
「でもいいなぁ、これ....う、ヤベっ、立ってきちゃった」
「をいをい」


....その17へ続く(君カワイイねぇ食べちゃいたい位)