Fujitsu FKB-8720 |
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製造元 | 富士通高見澤(東芝へのOEM) | ||||||||
諸元 |
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Junk Point | ○○○で煙草を吸わないで | ||||||||
周囲の人と比較すると、筆者は職場で、そして(あるいはそれ以上に)プライベートでヘビーにキーボードを叩いている人間だと思える。 筆者がコンソールに向かっている時間を他人に話すと「それは尋常ではない」とよく言われるし、確かに普通よりはちょっと多いかな....と思えることもあるのだが、一方で上には上がいることも理解している。 実際にその仕事ぶりを拝見したことがないのでよくわからないのだが、例えばSE/プログラマの方や、データセンター勤務の方などは、それこそ"Arbeit Macht Frei"な鮹部屋状態なのではないだろうかと想像される。 そうした方々と、筆者のような鍵盤好きとでは、選ぶキーボードの種類も自ずと違ってくるのではないかという気が最近しているのだ。 RealForceシリーズに代表される軽加重のキャパシティブが、操作性・耐久性の両面から支持される・・・これは分かるのだが、筆者が好むクリッカブルなメカニカルスイッチやバックリングスプリングキーなどより、むしろリニアで静音なラバーカップのメンブレンスイッチ(ただし最近の廉価なものではなく、1990年代後半製のしっかりとしたつくりのものである)に意外に高い評価がなされていたりするのをよくネット上で目にするのだ。 > 「会社で愛用しています。 > 適度な反発とスムーズなストローク。 > しびれるクリック感。 > しっとりしたキートップの材質感。 > 最高のキーボードです。」 ....とあるソフトウェア開発者の方のBlogエントリーの一部だが、このFKB-8720に対する評価である。 そういえば、このキーボードが添付されていたBREZZAの所有者も、以前のお隣さんだったLED掲示板のプログラマだった。 もちろんキーボードでこの機種を選んだのではないのだろうとは思うが、別機に取り替えずに長期間使ったと思われる手垢とタバコのヤニの痕跡が、このキーボードに刻まれている。それでも今こうして正常に、かつ滑らかにタイプが可能なのは、安物とはいえ素性の良さを感じさせるところである。 配列はごくオーソドックスな109日本語で、キーストロークは筆者所有のクリッカブルなフルキーボードと比べてやや浅めだ。「しびれるクリック感」....はちょっと分からないが、コンタクトポイントでは反発がすっとぬける感じがして、ひたすらリニアに押し込む感じの、今日の廉価キーボードよりは感覚がつかみやすい。 ....とここまで書いて、このキーボードが筆者所有のAT初号機に付属の「FKB-8520」と非常によく似ていることに今更ながら気が付いた。この頃の富士通高見澤(現富士通コンポーネント)製キーボードは共通部品で作っていたのだろうか。モデルチェンジの度にコストダウンのための品質劣化が顕著なキーボードというデバイスの中で、これは結構がんばっているということになるのではないだろうか。 筐体を開いて基板とスイッチを確認しようと思ったが、どうなっているのか分からず果たせなかった。後で調べてみると、キートップを外した後に、上下9箇所と、なんとキースイッチ面13箇所のプラスチックのツメが上下を固定しているとのこと。重量と素材の割には剛性感が高いと感じたのだが、そのような構造だったのかと納得した。 (2008/12/07記) |