EasterntimesTech I-500
発売元/製造元 Easterntimes Tech
諸元
キー配列 89keys/US
メカニズム MX青軸互換(製造元不明)/Stroke 4±0.5mm
備考 I/F: USB
Junk Point 白モデルもあるらしい

「量が質を生み出す」と、このコーナーのいずこかで筆者は述べた...気がする。それは産業革命以降、消費社会に支えられたすべての工業国において生じたことであろう。

先行者が、より強大な生産力を持った後続に最初は生産量で圧倒され、そうしているうちに質でも凌駕されることになる....そのような視点にたって筆者は、昨今発表される多種多様な大陸中華製品群と、我が国のプロダクツとを、いささか暗澹たる気分に支配されそうになりながら、それでも興味を持って眺めたり、製品レビューを読んだり、うっかりポチったりしているのである。

数年前まで、メンブレンスイッチ以外の高性能キーボードといえば、CherryMXか、あるいは東プレのキャパシティブのほぼ2者択一であり、国内で入手できる製品と形態ごとのバリエーションはごく限られていたように思う。

それが昨今MX互換製品が市場に出回るようになり、一方でRomer-G、そして光学スイッチなどの新機構も開発され、それこそ多くの高機能キーボードが雨後の竹の子の如く発表されている今日この頃である。

キー配列
言迷メーカー互換MX青軸
中国の方はタクタイルが好きなのか?

本機EasternTimestech I-500などもその一つであるといえるのだが、おそらく数年前に同じメカニカルスイッチ機構をもつ10キーレスキーボードを購入しようとすれば、1諭吉超のMajestouchしかなかったと思われる。いかに互換スイッチを使っているとはいえ、3野口台で購入できるというのは、隔世の感を抱かざるを得ないところだ。

ま、そうした重く堅い話はともかく、とりあえず1年以上の放置ぷれいから本機を救出し、試してみようと思う。

手に取ってみてまず感じるのは、値段らしくない「カチッとした」感触だ。重量もそこそこある上に、底面の据わりがよく、筐体の剛性も高い。おそらく上部筐体を省略したベアキーボードに分類されると思うが、おそらく内部には厚手の鉄板が入っていると思われる。

スイッチはMX青軸互換スイッチが使用されている。タクタイルの音はそれらしいが、筆者が所有しているMajestouchのMX青軸「チェキチェキ」と言う感じの音に対して、少し低めのくぐもったクリック音がする。どちらかというと、Model-Mに少し近い音質だ。

裏面ラベル。OEMは幾つか出ている
キーリムーバーはおまけ

加えて、剛性は高い一方で筐体の残響は、(特に中央あたりの文字キーとカーソルキーの)底突きの時の音がすこし高音で響きが目立つように感じる。

いうなれば、「中身の入った缶詰を缶切りで叩いた時」の音という感じか。筆者などは音でタイプのリズムを作るところがあるので、これはこれでアリと思う一方で、オフィスなどではちょっと使いづらいように思われる。

例によって、ゲーミングデバイスとしての性能は.....筆者にはまったく評価のしようがない。流行の(必要かどうか不明の)イルミネーションは、価格の上からも装備していないのは当たり前だろう。

ベーシックなパーソナルユースのメカニカルキーボードとしてはコストパフォーマンスに優れた一品といえる。






おまけ

(2018/01購入、2018/05/03記)

例によってUSB2BT

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