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がんばってブラインドタッチしてみました キー感度はFn+1/2/3/4/5, タップ音音量はFn+↑↓ 動画はこちら |
なにはともあれ、実際に叩いてみるとしよう。
まず感じたのは「ホームポジションに手を置けない不便さ」だ。
試作品の段階の記事で「感圧センサーで『置かれたままの指』という操作をキャンセルする」と読んだ覚えがあるが、どうやら製品版には実装されなかったようだ。
考えてみればキーリピートと矛盾を来すその機能が実装される可能性は低いとわかるのだが、手を中空に保持しなければいけないことと、(少なくとも慣れるまでの当面は)ポジションに手を持っていくために鍵盤面に視線を落とさなければならない....というのは、普段画面をみたままのブラインドタッチに慣れている者にとっては、意外にストレスがたまるものだ。
もうひとつ感じたのは「パームレスト」だ。
さきほどの点にも関係することだが、筆者の場合、キーを叩いているうちに手首が折れて掌底が下がり、一番手前のキーに触れてしまう....ということがよくある。
一般的なキーボードの場合、チルトさせて手首を若干曲げ、ホームポジションに指を軽く乗っけた状態が基本的な手の位置となるが、この「COOL LEAF」でそれをやってしまうと、Space連打....という事態になりかねない。
先ほど述べたチルトスタンドの低さは、この問題を回避するための策ではないかと思われるのだが、さらに打ちやすくするためには、手前の鍵盤面よりも心持ち高めのパームレストを用意すると良いのではないだろうか。
筆者が今のところ思いつく「正しくタイプするポイント」は、
☆背筋を伸ばした正しい姿勢で
☆手首を曲げずに
☆掌から先を自然に浮かせる工夫をする
☆ミスに繋がらないよう、タイプを見直す(shi→si, chi→ti, zi→jiなど)
....といったところだろうか。
「タイプによる疲労」....これこそもう「慣れ」の問題だろう。
実際「平面をタップする」ことと「キーを押下げる」ことの労力差は、そんなに大きいものではないと筆者は考える。
(筆者のように、ヴィンテージキーボードをげしげしブッ叩いているような人間は別として)
むしろ正確に叩こうとして、上腕〜首・肩に緊張を持続的にかける方が、よほど直接的に疲労に繋がる。
つまり「スムーズに、力を抜いて正確にタイプできる」ようになれば、どんなキーボードでも疲労は大差ない....というのが筆者の意見だ。
ネガティブな点を先に挙げたが、そうした面を除けば「意外に打てるぞ」というのが筆者の感想だ。
筆者のような「backspace連打」を頻発する人間は、今後出てくるであろうUS配列を選択すれば良いかも知れないし、レビュー記事やTwitterのいくつかに見られるような「キーの境界が判りづらい割に、判定がシビア」という意見も、それほどではないように筆者には感じられる。
むしろミスによって普段なにげなく叩いている自分のタイプの癖や無駄な動きを見直す良い機会になるかも知れない(....それは言い過ぎか)。
....いや、それ以前に、ここまで上げた点の多くは「一本指タイピスト」にとっては何の問題でも無いかも知れないのだから。
ところで、先日川崎氏がTwitterに
「COOL LEAF慣れてきました ホームをデコる楽しみ」
というような書き込みをされていた。
「医療分野での使用を考慮したフラットサーフェイス」というデザインコンセプトを真っ向から否定するような開発者自身の発言にのけぞってしまったのだが、「『F』『J』にスワロフスキーはどうよ?」という書き込みも某掲示板で見られたことだし、今後は表面に微妙な突起を乗せてくる展開も無いとはいえないだろう。
もっとも「巻き取りキーボード」のようなものでも可能なので、今後の展開はひとえに今回のモデルの評判と売れ行きにかかっていると言えよう。
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