PC-9801-86

製造元 日本電気
諸元 Cバス用FM/PCM音源ボード
Junk Point BEEPは標準装備
備考 今を去ること17年前、当時大学3年生の筆者は「専門に上がったからデータ整理用に」と親にネジ込み、発売されたばかりのPC-9801VX2と、熱転写プリンタPC-PR201TL、そしてなぜか2ドライブ外付け3.5FDDを59万円で購入してもらっている。
が、当然ながら全くPC自体素人な当時の筆者がそんなものに使うわけもなく、知人から○太郎と花●のコピーを貰って卒論作成に勤しむまで、当面はゲーム専用機と化すのであった。
まず筆者が購入したのは、シャノアール製の「プロフェッショナル麻雀」だった。で、購入したのはいいが音が出なければつまらない。そんなわけで、おそらく筆者にとって初めて....アキバに来たのだ。
トーキョーに原初的な恐怖心と生命の危険を感じていた筆者は、「エイズが空気感染する」といわれる新宿を息を止めて通り過ぎ、ようやく聖地に辿り着いた。が、魑魅魍魎が跋扈する魔窟街の入り口で、金沢からのお上りさんはどの店に入ったらいいのか立ち往生した挙句、結局恐ろしくなって駅前のサトー無線に逃げ込むことになる。.....
「あの....すすすみません98の音源ボードは...」
「あはい、そこね」
「えーと....これはおいくらになり...」
「○○○○○円。(定価)」
「え、えっと....それでおいくらにしてもらえ...」
「だから○○○○○円。(定価)」
「は、はぁ....もう少し安くなりませんか」
「じゃあ他へ行って」
....所はアキバ、しかも寡占メーカーの純正部品。値引きなどあるわけがない。そんな「常識」もない「純」な筆者であった。
しぷしぷ大枚はたいて金沢に戻り、音源をセットしてソフトを走らす....「なんかショボい音だなぁ....」
試しにボードを外して再起動してみる。音が出るやん....
当時のゲームはほとんどPCのビープ音で動作するのであった。

.....と綺麗にお約束のオチまで書いて終わるつもりだったが。
そのとき購入したボードはPC-9801-26だったような気がする。この86ボードは後に「銀河英雄伝説」にハマった筆者が、同じような過ちを繰り返したものと思われる。まあ「98標準音源」といわれたものだからなぁ。

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