CanonファミリーコピアFC200
製造元
発売元
Canon inc.
諸元 コピー機(キリッ)
Junk Point 1日点火

「適材適所」は、非常に幸運なことだと思う。

能力・嗜好・環境が完全に合致することは、使役する側・される側にとってもなかなかに希有なことなのではないか。

もっとも、それが人間である場合(使役者がそうでない場面はあまり想像したくないが)、自らの努力によって適合度を上げていくことは可能だが、機械の場合はどうなのだろうか。

ソフトウェアやオーダーメイド機器など、カスタマイズ性に富んだデバイスであればそれも可能であろう。だが多くの機器の場合、与えられた仕様のまま機能停止の日まで使い続けることになる。
従って当初のマッチングが非常に重要になるのだが、そこを掛け違えていると、遅かれ早かれ訪れる別離の時まで「なんだこの使えないヤツは」となってしまう。その後ろに「(ニヤニヤ)」がつくレアケース(ここ)は除くとして。

また言うまでもないことだが、当初適材であったとしても、ICT分野のように進化、あるいは変化の激しい環境では経時的要素が大きくなる。

(左上)読み取り部は固定(右上)ドラムとトナーを一体化したのはCanonが世界初だそうで
(左下)給紙口(右下)排紙口
肩パット入りスーツを着こなしたとれんでぃーなソース顏の彼氏が、グラフや画像入りの企画書片手にイケイケ仲間のリア充同僚たちとガッツポーズできたのは、清書マシーンとしてワープロが使われていた時代のオトギ話であり、この手差しモノクロコピー機が市場に受け入れられたのは、スキャナとインクジェットプリンタが「連動できて、2台でたったの15万円」で発売されるより10年ほど前だったのである。

家庭におけるコピー機の用途といえば、学校プリントや町内回覧板のコピーや、年賀状といったところだろうか。
このうち年賀状は「プリントゴッコ」という、カラープリンタ草創以前のガリバーが存在していたので、あまり重きが置かれていなかったような気がする。
そんなこんなで、想定される用途から導かれるシステム構成としては「低コストの一体型・手差しの単帳票複写」というあたりに落ち着くことになったと思われる。

手差しするとコピー開始
手差しでコピー開始
一応EnergyStar準拠
実は以前に、筆者は同じ業務でこのコピー機を使っていた。

にもかかわらず、その操作方法を完全に失念していて、スタートの方法がわからず、何度も紙詰まりを発生させて、例の如く「あーやっぱりおぢゃんくだからね」と、放置一直線の諦念状態に突入するところであった。

筆者は職場の複合機が故障したという緊急事態と、以前から近所のハー○"オフに在庫があるという記憶、そして今の業務に適している(単票コピーが主)という知識が重なって本機を使用することになった。
だが業務用として継続使用するには向いていないし、なによりイマドキのインクジェット複合機は「小枚数」の複写・印刷デバイスとしてはほぼ万能といってよい。
そんななか、未だにファミリーコピアは単色単帳票複写機として販売が継続されている。どのような人が購入されているのか、興味のあるところだ。

購入時にはトナー残量ほぼ0%だった。
振ったり回したりひっくり返したりして、ようやく霞のように朧なコピーに成功した。
翌々日着のトナーを手配し....勇躍業務に参加させた本機。

そんな中、一本の電話が入った。

「○プ○○(複合機メーカー)ですけど、本日中に修理にお伺いします」

....就役日数、1日。

翌日には、予定通りトナーが到着した。

現役を退いた本機で、筆者は神様なんぞをコピーしてみたりしている。ネタ画像作成目的で。




ハーフトーンは意外にキレイ
恩恵?


(2014/07/05記)

Junk Junky