トリスおじさん

製造元 Suntory
諸元 楊枝立て
Junk Point 斬首可能
備考 たとえばここをご覧の貴方が会社を設立しようと思ったとき、まず最初に考えるのは何であろうか。もちろんやりたいことがあって会社を始めるのだからして、事業内容は当然としても、資金繰りや売上予測、それに人材雇用など現実的な問題に頭がいって、意外と社名を考えるのは後回しになるのではないだろうか。
筆者も以前知人の起業に取締役として参加したことがあるが、もう登記が目前....という段階まで社名が決まらなかった。こういう場合得てして人間の思考は画一的になるものらしく、いくつか社名の候補を考えていたのだが、その半数以上が登記住所に同業他社があるというていたらくだった。
結局、そこそこに「名は体を表す」社名に決まった。だが経営陣の能力不足故か、あるいは社長である知人が他人の借金の保証人になった故に運転資金が吹っ飛んだせいか、1年ほどで会社はペーパーカンパニーと化してしまうのだが、あまりに平凡な名前の会社は泡沫的に浮かんでは消えていってしまうものなのかもしれない....とも感じたものである。
そこへいくと、我々が日々慣れ親しんでいる企業の中には、常人が思いもつかないようないいかげんな奇抜な発想から生まれたものがあるのは周知の事であろう。
ブリジストンがどう考えても「橋石」だと思うのはともかくとしても、ポッカの創業者はゴルフ好きで、ニッカボッカから当時「ニッカレモン(この社名も多分にパチキ臭い)」だった社名を現在のものに変更し、かつ「自分がゴルフ場に向かう車中でコーヒーを飲みたい」が為にポッカコーヒーを開発させたというのは、「そんなんアリか?!」と常人が思うほどに、発想の範囲外であろう。
そこへいくとこのトリスおじさんは創業者の"鳥井's"ウィスキーであり、「まんまやないけー」系であろう。「平凡が継続すると非凡になる」という典型かもしれない。
それを長年にわたって愛飲するイ吏 彳走は多分に非凡、というかタトであると思うが。

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