スワミルクヨーカン
製造/販売 諏訪乳業株式会社(新潟県見附市葛巻町746)
諸元 名称:用生菓子
原材料名:生乳(新潟県産)、砂糖、寒天
内容量:300g(100gx3個)/500g
栄養成分表示(100gあたり)エネルギー:99Kcal、タンパク質:3.1g、脂質:3.0g、炭水化物:14.8g、食塩相当量:0.1g、カルシウム:95g
口上:「ミルクヨーカンは新鮮な牛乳に砂糖、寒天を加えて作る洋菓子で食べる牛乳として、乳幼児・お年寄り・病人の方への食品としても最適です。一家団欒のひととき、食後のデザートにどうぞお召し上がり下さい。」
Junk Point 遠い姻戚らしい

筆者は医療系のお仕事についている関係で、SNSでもそちらの業界の知人が多い。

そんな一日(昨今世情を騒がせているかの感染症について)『安心して感染したい』と銘打った漫画を地方自治体が掲載しているという話が上がり尋ねてみた(すでにご覧になっておられる方も多いと思われるが、ぜひご一読頂きたい)。

するとそこは偶然にも、姻戚の地元(彼女の両親の出生地)・見附市のサイトだった。

筆者はかれこれ20年近く前に、彼の地を訪れたことがある。

義理の両親とも、以前にSG県の筆者宅に来た際に「見附とよく似てるね」と言っていた。
筆者もそう思った。家の並び、商店街の雰囲気、田んぼに囲まれた集落などが、SG北部を思わせる。ただ....SGは盆地、見附は広大な新潟平野のただ中に位置するので、スケールはだいぶ違うのだが。

残念ながら、以前に伺った義母の生家はすでに移転して取り壊され、おぼろげな記憶の中にある義父の生家にも辿り着けなかったが、疑似マスオさん状態だった首都圏在住時によくいただいた地元の「笹団子」は、スーパーで買うことが出来た。

そしてもう一点の...というか、往復950kmを日帰りで彼の地まですっ飛ばした主目的が、前出の市公式アカウントにエントリーがあった本品「スワミルクヨーカン」である(...いや、公楽園再探訪はオグキノ両氏に任せておりますのでこの際除外)。

(左上)裏面。発注はJANでw/(右上)プッチンプリンヨーカン
(下)なめらか〜♪

2009年に「〇民ショウ」とかいう水道屋オヤジの番組で紹介されて以来全国区的な名声を得た(?)本品は、現在は見附市の通販サイトで買えるようになっているのだが、賞味期限が10日程度と短く、要冷蔵品であることもあり、見附市民の方以外が気軽に入手出来るわけではない。

筆者は、現在療養中の義母になつかし地元の土産と思って買ってきたのだが、義母に本品の名前を電話で話した時の反応は「へぇ〜そんなのがあるの?」というものだった。
さもありなん、Wikipediaによれば、本品の前身である「牛乳ようかん」が開発されたのは1976年。義父母が結婚して首都圏に住み始めたのは昭和30年代。つまり独身時代の見附には本品はなかったのである。

ドキュメントを読んだ限りでは、筆者は夏のご贈答品の定番である「缶入り水ようかん」みたいな練り物をイメージしていた。
しかし....実際の性状は、あの杏仁豆腐に入っている牛乳羹を、さらに柔らかく甘く仕上げた、どちらかというとミルクプリンに近い感じだった。
それはそうだろう、原材料は牛乳と砂糖と寒天だけ、これでは練りようがない。容器底のプッチンメカを作動させると、まったく本家グ○コの黄色いヤツとおなじように飛び出してぷるぷるしやがります。ああ、スイーツ女子&男子にウケそうなやさしい甘味と愛らしい形態だ。

SSKプリンゼみたいな500gパック(ドゥルン

一方で、発売当時からのオリジナル500gパック。
これはどう扱うのが正しいのだろうか?

他所サイトでも解説されているとおり、テトラパックの肩口周囲に赤い破線が入っており「点線に沿って『庖丁』で切り取って下さい」とのコメントがある。つまり、製造者側としては再封を考慮に入れておらず、つまるところ「一気に喰って下さい」....という意図が仄見えるようだ。
発売開始された当時の家庭事情を考えると「家族で取り分けてみんなでデザート」といったシーンをイメージしていたのかも知れない。

ちなみに指示通りに開封した場合、容器を傾けると、おやかん様から誕生したアザラシ君よろしく「ドゥルン」と一気に容器から飛び出し、受け皿も突き抜けて爆裂四散...という惨状も予想されたので、筆者はテトラパックをリサイクルゴミに出す時のように天井から開放し、その僅かな摩擦抵抗と、庖丁でヨーカン頭部を抑えることとで、「ドゥルン。」にブレーキをかけながら慎重に摘出した。....それでも若干お尻が自重で圧壊したけど。

で、このように直方体で出てきた本品はというと....絹ごし豆腐よりもかなり軟らかい。
従って、豆腐のように「手の平に乗せて賽切り」というのは、ほぼ不可能と思われる(少なくとも筆者の調理技術では)。

となると後は、長辺方向に角切りにして「転んで起き上がれないぬりかべ君」のように盛り付けるか、正方面を4等分し「七辻やの羊羹を丸呑みするニャンコ先生」よろしく啜り喰らうか...ということになる。

結局筆者は前者を選択したのだが、長男に意見を求めたところ「10回振って飲んだら?」と、斜め上をいく回答が返ってきた。
なるほど...と思ったが、それだと「砂糖入り牛乳」飲んでるのとどう違うのか。

まあ、口上の「最適」な食し方としては、それでよいのであるけれど。筆者が義母に買ってきたのも、消化器系の術後療養中であることを考慮したのだし。

と思っていたら....ほぼ我が家で、特に筆者の母親が留守番中に消費してしまった。
まあ高齢者の栄養・水分補給に役立ったのだから、よしとしよう。



見附市内のスーパーにて。普通に売っている
追加をお願いしたら店員さんが出してくれました
(2020/08/09購入、2019/08/23記)

Junk Junky