つるや「サンドウィッチ」
製造 つるや
諸元 ハムカツチョコ(本店限定):ハムカツ、ソース、チョコ(パン練り込み)(ry
おいもシナモン:サツマイモ、シナモンパウダー(ry
Junk Point 斜め60度の味覚
10年近く前にここでも取り上げたつるやのパン群。

筆者は先日、カミさんとともに久々に木ノ本を訪れた。

折しもSL北びわこ号+Can'ce浜姫+地場産のイベントで賑わっていて、同じように潜在的観光資源を持つ過疎地域に住む筆者としては少し羨ましくなった。

つるやは木ノ本の観光資源の中心ともいえる木ノ本地蔵尊の門前にあるが、もはやそれがひとつの観光スポットと化した感があり、ときおり通りかかる観光客が「サラダパン」の引き換え券を手にお店に出入りする姿がいく度となく見られた。

だが、そんな人気に奢ることなく、つるやは今も野心的な新作を生み出し続けている。.....それが報われるかどうかはともかくとして。
そんな今も昔も変わらぬ、あらぬ方向への情熱の精華がこの2品といえるだろう。

曲者の脇役達
チョコと胡椒とハムカツと
ジョゼと虎と魚たち...みたいな

まず、「ハムカツチョコ」(本店限定)。

「ハムカツ」を、近所の惣菜屋や駄菓子屋の味覚として脳の原初的領域に湛えている方は少なからずおられるだろうし、「チョコレート」はアステカの生贄に始まりヒトラーを経て今日の婦女子の皆様方(筆者の嫁はんを含む)に至るまで多くの人々を中毒に陥れて来た嗜好品の王者である。

....が、この二つを一緒に食ってみようと思った方はまずいないだろう....つるやの開発陣を除いては。いったい何が彼らをそうさせたのか。

...とりあえず食してみる。

実はこの相容れない(と思われる)2つの食材に割って入っているもう一つの味...というか風味が使われている。「黒胡椒」だ。

筆者は以前にスパイス入りのチョコレートを食して悪くない印象だったことがある。そして揚げ物にスパイス....これも定番と言えよう。

だがこの三者が一堂に会したら、胡椒の仲介によって、味の融合はさらなる高みに到達する...かというと、これはまた別の話になる。

例えて言うなら....同棲を始めたばかりの二人の部屋に元カノが闖入、一通りの修羅場を経て、いつの間にか3人で共同生活することになってしまった...というような、微妙な組み合わせに似ている。

つまり、なにかちょっと違うのだ。全く合わない...訳では無いのだが(いや、筆者にはそのような黒胡椒的ハーレム経験はないのだが)。

マウンテンの甘味メニューのような
マウンテンの甘味メニューを想い出した
まぁスイーツと思えばそこそこ美味

....で、もう一方の「おいもシナモン」。
敢えて「スイートポテト」としなかったところに、つるやのこだわりを感じてしまうのは筆者だけだろうか。

先行発売されているものも含めた「サンドウィッチ」群の中で、これは唯一の「要冷蔵品」だ。何故だ。

そんなわけで、新設されたつるや店内の円形ディスプレイから一人はぐれて、冷蔵庫の中でちんまりひっそりと購入を待っているいぢましさが、「丸食はさみモノ」シリーズの中では異彩を放っているのである。

筆者がかじる前に、嫁はんに食してもらって感想を聞く「うん、おいしい」....はぁ、まあそうでしょうね、女子としては。
男子たる筆者としては....「なんで炭水化物を炭水化物に挟まねばならんのだ(しかも甘いし)」

だが、では不味いか...と聞かれると、そうとも言い切れない。
マーブル状の丸食と、シナモンのきいたさつまいものペーストは、言うほど合わないわけではない。相性抜群...では勿論無いのだが。
願わくば、ストレートティーで流し込みたい味と食感だ。英国風に(?)

ちなみにこれら2品以外に

・復刻版(笑)「スマイルサンド」・・・つまり「あつげしょう」のコッペパン版
黒田パンべぇ・・・恐らく今年限り

が新製品にラインナップされている。もうなにがなんだか。



おまけ

書き忘れた( ̄▽ ̄;)
以前書いたつもりだったが
これ(矢印先青パッケージ)が実はオリジナル
ハムとマヨネーズだけ、で一番普通に美味い


(2013/06/01記)

Junk Junky