金ちゃん焼きそば復刻版
製造/販売 製造元 徳島製粉
諸元 麺:ソースと相性が良い香ばしい麺
ソース:スパイシーであり、懐かしい味
具材:シャキシャキキャベツが色、味ともにアクセントをつけています。
内容量:84g(麺重量72g)
希望小売価格:オープンプライス
カロリー:1食当たり エネルギー 415kcal(食塩相当量 3.3g)
Junk Point 混ぜても危険、混ぜないと更に危険
ここやいくつかの場所で触れているとおり、筆者は関西の辺境・SG県(のさらに東の果て)の出身・在住である。
尤も、人生のもっとも活動的な20〜40歳までのおよそ20年間を東京近辺で過ごしていたため、地元民にはやや違和感のある目で見られることや、また筆者が彼らのノリについていけないこともしばしばなのだが、己の根っこのほうにある感覚はやはり「関西」なのだと思う。

それは筆者が就学前に内臓疾患で入院し、結局小学生になるまでの2ヶ月あまりを自宅療養という名目で、引きこもりとして過ごしたことによって強化されているようにも思う。
本も読まず、マンガにも興味のない妙にヒネた6歳児は、朝の連続テレビ小説に始まり、昼のベルトクイズQ&Qや再放送時代劇を経て、夕方のワイドショーに至るTV漬けの毎日だったのだ。

そうした中で筆者の中の関西人を強化していったのは、漫才でも松竹新喜劇でも花の駐在さんでもなく、これでもかと繰り返されるベタなノリのCMたちだった。
西ドイツから猛抗議を受けて放送中止になった、桂三枝師匠出演「幻の第三帝国版リッター食ったーうまかったー」ドイツチョコレートCMは、筆者にとっては毎日の挨拶みたいなもんだった。
いや、あれだけ筆者の脳裏に残っていることを思い返してみると、放送中止決定後も確信犯的に流していたのではなかったろうか。
どうせ製作会社もTV局も、そして抗議元のドイツ側であるはずのクライアントにしたところで、みんな関西人だし。
シャキシャキキャベツ「だけ」
肉を入れろ

....そんなこんなの、くどくてベタで、そのうち刷り込まれてしまうという、商業放送の基本を押さえた関西CM群のなかに、徳島製粉のカップラーメンがあったらしい。

ちゃんじゃないよ、ちゃんだよ」

.....うーん、ベタだがぜんぜん記憶に残っていない。(火暴)

ま、そのCMの記憶はともかく、その他のヴァージョンを見て....つまり出来上がり、カップから湯気を立てる映像を見て、筆者は即座に購買意欲が0になった。

カップラーメンなのに.....なのに「かつて地球をETフォーミングする為に訪れ、果たせずに地球を離脱した地球外知的生命体、その彼らが『食用家畜として遺伝子改造を行った類人猿』に対し、味の向上のために飼料として与えた、地球外菌類(※)」が入っている.....これ以上のおぞましいことがあるだろうか。トクフンは地球に残された彼らの地球征服前線基地か。

それ以来、関西人であるにもかかわらず、筆者は一度も金ちゃん関連商品を手にしたことがなかった。
同じローカルカップ麺業者の東の雄であるGKペヤ○グは結構学生時代に買っていたにも関わらず.....である。

そんな筆者が初めて購入した徳島製粉謹製カップ麺が、この「金ちゃん焼きそば・復刻版」だ。しかも自販機で。
「中心部分になにかあるぞ(サマリ隊長)」(違
混ぜてもムラ、こうなる前に一工夫を

日清UFO以来、カップ焼きそばというと、丸形四角形問わず、ペタッとした皿型が一般化している。その理由はほかのサイトでも述べられているように明白だ。縦長カップだと、粉ソースが破滅的に混ぜにくいのである。

であるにもかかわらず、本製品がいわゆる縦長カップ形なのは....やはり自販機販売を考慮してのことか、あるいは汁あり製品との共通化によるコストダウンか。

いずれにしても試食の段において、筆者も同じ罠にはまった。
こちらは白麺、あちらは黒麺にソース玉で形成されたガウナ本体...という有様だ。
この手のものはソースドバをしてはいけない。やさしくかきまぜつつ、時間をかけてすこしずつ丁寧に振りかけるべきだ....てそれ、ファストフードでないし。

具は別袋の段階ではいろいろ入っていたように思えたが、できあがったのを見ると、キャベツしか見あたらない。夜店の一○ちゃんよりも夜店らしい。昭和的な意味で。
味は食した多くの方のレビューに述べられているとおりだ。

「甘ったるい」

.... 尤も、これは西日本特有の味なのかもしれない。どちらかというと北陸・日本海側に近い味覚をもつ筆者は、もう少し塩辛い方が好みなのだが、これはこれで地の味ということなのだろう。

西日本へも積極的に販路を拡大している○ヤングと違い、関東への進出が少ないトクフン製品だが、ドンキでは取り扱いがあるようだ。
だが....箱買いはちと微妙だ。私は食料にはなりたくない。


※定説です(キリッ)
(「地球外知的生命体が持ち込んだ菌類」...日本では「シイタケ」と呼ばれているらしい)



(2015/11/15記)

Junk Junky