お嬢様聖水
製造/販売 株式会社リバランドOJK5
諸元 名称 炭酸飲料(190mL)
原材料 マルチトールシロップ、植物発酵エキス、コラーゲンペプチド、ガラナエキス、茶花乾燥エキス、フルーツ・野菜エキス、増粘剤(ペクチン)、クエン酸ナトリウム、甘味料(スクラロース、ネオテーム)、カフェイン、L-アルギニン、保存料(安息香酸Na)、カラメル色素、V.B2、V.B1、V.B6、(原材料の一部にバナナ、大豆、リンゴ、オレンジ、ゴマ、カシューナッツ、小麦、ゼラチンを含む)

Junk Point 執事も一点突破

文化の中心地から流行が伝播するタイムラグ、言うなれば「トレンドディヴァイド」は今日の情報化社会の中で急速に縮小しつつあるのではないか。

かつて唐で当時の最先端ポップカルチャーだった仏教が、辺境の島国まで伝わってくるのにおよそ100年を要していた。天竺でカニシカ一世によって保護され、国内に流行した紀元2世紀からすると、実に600年の歳月が経っている。

だが 、現在では誰かが呟けば、その次の瞬間に山村の畦道で座り込みながら、あるいは鄙びた漁港の防波堤で寝そべりながらスマホをつついている方々にもほぼリアルタイムで届くようになっている。

尤も、マルコーニの火花通信機が開発されて以来(?)、文化が実体と情報に分離されるのが当然となっているわけで、今日の社会環境を以てしても、実物としての流行の先端が辺境に暮らす人々の手元に届くまでは(主に経済原則に従って)しばらくの時間を要するものと思われる。

パッケージはアニメCMの泉のシーン
決して全○放★中ではない
これが多くの人々に支持を得るようなマスプロダクツであれば、そのタイムラグも大幅に短縮されるのであろう。

だが....筆者とは別世界の住人である逸般人のみなさまが愛好するような得体の知れない代物、あるいは本来生産者が意図しないところでカルト的な話題を獲得してしまった本製品のようなブツは.....なかなか日本全国に広まることがないものだ。基本的には。

そんな中、情報を総合すると8月中頃から、本製品が名神高速下り養老SAの自販機にコッソリ充填され始めた。
某首都圏自販機及びKIOSKで特殊趣味のオサーン共(?)による大人買いが話題になってから3ヶ月めのことである。なにを意図したものかは不明だが。

筆者は知らなかったのだが、本製品を製造販売する植物発酵食品メーカーはの本社は筆者宅の山向こう、鈴鹿にあるらしい。
ということは、一転突破お嬢様が勝利の凱旋、故郷に錦を飾った....ということでよいのでしょうか。そうですよね?→セバスチャン氏

普通によさげな内容成分
特殊用途のカップに注いでみたり、カントップにJKの開脚フィギュアを座らせたり、逆にボトム穴を開けて放○させたりと「後でスタッフが美味しく頂きました」画像がネット上に氾濫する本製品だ。

だが、基本的には植物発酵食品をベースとする至極真面目な女性向けサプリメントドリンクといえるのではないか。以下内容成分を精査してみよう。

・植物発酵エキス(フルーツ・野菜エキス)
製造元資料によれば「根菜をはじめとした野菜の発酵エキス
」とある。これらに含まれるカリウムは社外資料にある通り、心拍出力を調整するとともに、ナトリウム再吸収を調整して利尿を促すはたらきがある。
・コラーゲンペプチド
皮膚や上皮細胞の材料に用いられる。尿道の上皮細胞再生にも使われ、健康な 排尿 の一助となる。
・ガラナエキス、茶花乾燥エキス(カフェイン)
キサンチン誘導体を含み、心拍出力を増すことにより 尿量 を増やす。
・ビタミンB群
アミノ酸代謝、脂質代謝、糖新生などに関与する。ビタミンB2は腎排泄され、 尿 黄色く染める

以上の点から考察すると、このサプリメントドリンクの飲用により、
「心拍出力が向上するとともに、ナトリウム再吸収の調整によって作られ、リポフラビンによって黄色く染まった多量の尿が、健康な尿道を伝ってホトバしる

.....という結論が導き出される。うん、機能に基づいた正しい商品コンセプトとセグメンテーションだ。すばらしい。

泡立つ黄金の液体

ちなみに
・マルチトール:難吸収性糖アルコール
・増粘類(ペクチン):難消化性多糖類
・スクラロース:難消化性甘味料
このあたりは多量摂取により便をゆるくする。

....つまり別ルートからの刺客ということになろうか。なかなかに多目的型 アミューズメント 健康飲料である(をぃ)

健康志向の筆者宅では、家族全員で試飲してみた。w
ヨメさんには、おおむね好評(「フルーティで優しい味。ドリンク的なキツさがない」)。
思春期男子2名は「微妙。酸味が足りない」と。
やはり製造元としては、女性向けに作った商品というのが正しいのだろう(だからそう言っておろうが)。

.....あ"、全部開缶しちまった。

※考察は一部疑似科学を含みます。


(2015/08/30記)

Junk Junky